県西部、違法民泊に警戒感 県内新規参入は低調|カナロコ|神奈川新聞ニュース

県西部、違法民泊に警戒感 県内新規参入は低調

多くの観光客が訪れる温泉地の箱根。玄関口の箱根湯本駅前は休日、車が連なる=箱根町湯本

 一般住宅に有料で旅行客らを泊める「民泊」が全国で解禁された。15日に施行された住宅宿泊事業法(民泊新法)に加えて、県と横浜市は独自に上乗せ規制する条例を定めていることが影響してか、県内で事業者らによる新規参入の動きは鈍い。一方で県西部の観光地は態勢を整え、違法民泊を防ごうと目を光らせている。

想定以下


 県の8日現在のまとめなどによると、県所管域は50件の届け出があった。うち受理されたのは13件で、自治体別の内訳は▽平塚市1件▽鎌倉市5件▽逗子市1件▽三浦市1件▽厚木市1件▽葉山町1件▽大磯町1件▽箱根町2件になっている。

 県所管以外の6保健所設置市の届け出(受理)件数は、▽横浜49件(13件)▽川崎11件(5件)▽相模原3件(2件)▽横須賀3件(3件)▽藤沢8件(4件)▽茅ケ崎2件(2件)の計76件(計29件)。

 民泊新法が施行された15日時点で、営業が可能な民泊が増えている可能性はあるものの、県担当者は「想定よりも少ない。(民泊新法に)180日の上限があることで断念した人もいるだろう」とみる。

 県は県所管域の許可施設について、ホームページ上での公表も予定。通報や苦情が寄せられた際、未許可施設と分かった場合は電話や訪問調査などを実施するという。

 箱根町は県条例で別荘が多い住宅地で繁忙期の民泊営業が制限されたが、条例制定に当たって現在よりも幅広い規制を県に要望していた。それだけに、違法民泊に対する警戒感が強い。

 昨年12月ごろには、町内のマンション管理組合に対し、管理規約で定めれば民泊営業を禁止できるとする国の制度について案内する通知を発送。今月の広報紙では「県のホームページに公表されていない施設などへ頻繁に不特定多数の観光客などが出入りしていた場合には、違法民泊であることが疑われます」と説明、連絡先などを記載した特集ページを設けた。

連絡会議


 町内に約80軒の旅館・ホテルがある湯河原町は今年3月、関係部署などで構成する「町民泊サービス庁内連絡会議」を設置、情報共有や問題対応を目的とした態勢を敷いた。マンション管理組合に管理規約の改正や、懸念材料の有無などを聞くアンケート調査の実施なども考えている。

 同町は昨年、県条例による民泊営業の制限を県に要望した自治体の一つ。旅館やホテルの営業が禁止されている「第2種中高層住居専用地域」での規制を求めたが、「合理的でない」として見送られた。

 14日までに、同町での民泊営業の届け出はない。担当者は「これから届け出る人がいるかもしれないし、違法民泊があるかもしれない。どんな問題が起きるか分からないので注視していく」とし、「もし問題が今後発生したら、県に規制を再び要望しなければならない」と語った。

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