復興へ「一人も切り捨てない」 横浜で岩手知事のシンポ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

復興へ「一人も切り捨てない」 横浜で岩手知事のシンポ

講演後、来場者の質問に答える達増知事 =関東学院大学横浜・金沢八景キャンパス

 被災地復興と地域創生をテーマとしたシンポジウムが9日、横浜市金沢区の関東学院大学で開かれた。東日本大震災で大きな被害が出た岩手県の達増拓也知事が「一人も残さず、一人も切り捨てることなく、暮らし、学び、仕事をきちんと取り戻す」と復興への思いを語り、「そのためにも、地域の底力とさまざまなつながりの力を合わせたい」と支援の継続を訴えた。

 基調講演した達増知事は、災害公営住宅の建設や学校の再建など復興計画に沿った事業の進捗(しんちょく)状況を説明。さらに、復興道路や津波伝承館の整備、三陸鉄道の再生など、当初見込み以上の成果が出てきた取り組みがあることも強調した。

 そうした中、かねて進んでいた人口減少の度合いが震災後に緩やかになったとし、「やりようによっては歯止めをかけることができる」。復興の過程で、出身者が郷里に戻る「Uターン」や都市部の住民が移住する「Iターン」の流れが定着しつつあるとした。

 続くパネルディスカッションでは、復興と地域の関連をさらに探った。

 岩手県釜石市で人や団体をつなぐ活動に力を入れる釜石リージョナルコーディネーター(釜援隊)の手塚さや香さんは「多様な主体が関わりながら魅力を伝え、釜石に来てくれた人に『この地域に何ができるか』を考えてもらいたい」と語り、同大学地域創生実践研究所の江崎澄孝研究員は「若者の情報発信力は地域創生にも大切」と実践を呼び掛けた。

 達増知事は「今までの岩手になかった新しいものをつくることに、外部の人材が貢献している」と、復興の先にある地域の姿に期待感を示した。

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