国民民主県連旗揚げ 不安と期待交錯の船出|カナロコ|神奈川新聞ニュース

国民民主県連旗揚げ 不安と期待交錯の船出

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/06/05 02:00 更新:2018/06/05 02:19
 国民民主党県連は4日、横浜市内で結成大会を開き、初代代表に石上俊雄氏(参院比例)を選出した。地方議員ら約30人が集まり、国会・地方議員が結束し、「全員野球」で党勢拡大を目指す方針で一致。県連幹事長には雨笠裕治氏(川崎市議)が就き、来年の統一地方選や参院選に向けて公認候補擁立を進める意向を示した。

 旧民進党と旧希望の党の合流から約1カ月。立憲民主党への流出や無所属となる議員が相次ぎ、県連旗揚げに名を連ねた地方議員は35人にとどまった。今後は立民との協調の道も探り、自民1強政治に対抗できる組織体制を目指すという。

 石上氏はあいさつで、「いろいろな事情があるが、地方議員が地域で十分力を発揮できる環境づくりを目指し、一つ一つ前に進めていきたい」と強調。「今は花を咲かせるために地道な活動をしっかり続けていく」とも述べ、「全員野球」で苦境を乗り切る考えを示した。

 大会には古川元久党幹事長も出席。来春の統一選は「極めて重要」とし、一人でも多くの候補擁立を目指す意向を表明。参院選の神奈川選挙区に関しても「候補者擁立の努力をしていきたい」と述べた。

不安と期待交錯の船出


 新代表が決まり、統一地方選と参院選が待ち構える来年に向けて始動した国民民主党県連。所属議員は党勢拡大を目指して一致団結を誓う一方、前身の旧民進党時代から半数以上が離党した現状に不安や埋没への焦りを隠せずにいる。

 「国会議員の主導ではなく、皆さんとともに党を前に進める」。拍手で新代表に選出された石上俊雄氏(参院比例)が約30人の地方議員らを前に力を込めた。だが、会場は県連が入るビルの一室。ホテルの宴会場で華々しく開催した民進時代の勢いは影を潜めた。「情けない。でも分相応だ」。ある地方議員は漏らす。

 立民県連が入党受け付けを本格化した1月末以降、旧民進を離れた地方議員は計41人。この日も新たに7人が離党し、4カ月余りで約6割減った。国会議員はわずか2人となった。

 「政権の問題を指摘し、ただしていくだけでなく、対案や、政府がやっていない点も政策として示す」。大会に駆けつけた古川元久党幹事長は強調する。

 地方議員には「玉木(雄一郎)代表は党首討論でまっとうな政策議論をした」「立民は左に寄り過ぎるという声は少なくない」と期待感がある一方、「市民の反応はまだまだ。国会で存在感を示してもらいたい」との声も。唯一の衆院議員・後藤祐一氏(比例南関東)は「統一選で現職が全員当選できるよう全力で頑張っていきたい」と述べた。

 足元の課題は統一選に向けた準備の加速だ。既に自公をはじめ各党が第1弾の公認候補予定者を発表しており、雨笠裕治幹事長は「公認候補の擁立は速やかに行う。立民とも協調していきたい」と説明する。だが、立民県連が今月1日に発表した1次公認リストでは、国民の現職に新人をぶつけてくる選挙区が存在。「野党が結束して議席を取らないといけないが、立民が同じ方向を向いているかは疑問」。地方議員の懐疑心が増しているのは確かだ。

 前身の民主、民進時代からの最大支援組織「連合神奈川」は“公平性”を重視し、大会への出席を見送った。支援していた議員の所属が国民と立民に分かれ、連合自体が分裂の地雷を抱えているだけに、幹部は指摘する。「県連同士で統一選の候補者調整をしてほしい。敵は自公だということを見誤ってはいけない」

「政治や行政へ不信高まった」
 古川幹事長、麻生氏ら批判


 森友学園への国有地売却に関する決裁文書改ざん問題を巡って財務省の処分が公表されたことを受け、国民民主党の古川元久幹事長は4日、「麻生財務大臣はあの程度で責任を取ったと思っている。ますます国民の政治や行政への不信は高まった」と批判した。横浜市内で開かれた同党県連の結成大会で述べた。

 旧大蔵省出身の古川氏は「行政の中でああいうことを起こすということが信じられない」と指摘。その上で、「国民に仕えるための公務員が政権に忖度(そんたく)する形で公文書の改ざんに手を染めたにもかかわらず、この程度の処分で済む。トップの麻生大臣も辞めない。民間企業ではありえない話」と糾弾した。

 さらに、安倍晋三首相の任命責任についても、「原因をつくったのは総理。本来であれば総理の責任が問われるが、その自覚がないのではないか。国に対する信頼、信用が大きく損なわれる」と疑問を呈した。

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