港WORKER、3人は今 創刊100号、名物企画で追う|カナロコ|神奈川新聞ニュース

港WORKER、3人は今 創刊100号、名物企画で追う

自身の写真集を手にする堀内さん=横浜市中区のカフェ・ボンソワ

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 ミナト横浜に関わる多彩な話題を紹介する特集紙面「横浜みなと新聞」が4日付で100号を迎えた。2016年2月の創刊から名物企画は、横浜港を支える人たちの仕事に迫る「港WORKER」。登場した3人の今を追った。


荷役機器の社長退任
堀内利通 さん(80)


 1956年、船舶代理店に入社して以来、横浜港を舞台に一貫して現役として働き続けてきた。5月末、山下ふ頭に事務所がある建設機械器具賃貸業の京浜荷役機器の社長職を退任した。

 人情味にあふれ、東洋船舶作業の元社長として後輩らに慕われる。ミナトの仕事は続けるが、港湾人としては一区切りとなる。

 貨物船での荷役の様子や移ろう港の風情などを60年間撮り続けている。2015年には写真集「港の記録-横浜港-」(美港社)を出版した。「これからも客船を撮影しに大さん橋に行くからよ」と意気盛んだ。

 高度経済成長期、港湾団地での幼稚園設置運動をきっかけに就任した和光幼稚園理事長も継続するつもり。「これから横浜港は大きく変わる。それでも変わらないミナトの魅力を子どもたちに教えてあげたい」


船舶画家として独立
PUNIP cruises さん(61)


 昨年11月に横浜・関内で初めて開いた個展が人生の大きな転機となった。この春、30年余り勤務した会社を退職し、フリーランスの船舶画家&イラストレーターとして独立した。

 客船のゆるキャラ「クルボン」を考案するなど、本格的な海洋画からコミック調のイラストまで船の絵を自在に描く。「保存船への理解を深めてほしい」と、氷川丸など現役を引退した船と新造船を並べて浮かべるなど、これまでにない表現を追究してきた。

 2度目の個展が今月2日まで横浜市内で催され、新作やさまざまな画風の意欲作が次々に売約済みに。会員制交流サイト(SNS)でも拡散し、8日間の会期中、ファンの姿が絶えなかった。

 「船の絵を通して船乗り、特に内航船員を応援して喜ばせたい」と願っている。


待望の赤ちゃん誕生
五十嵐あすかさん(34)


 声優から転身した異色の経歴。横浜港の工場夜景ジャングルクルーズ船の船長として、創意工夫を凝らしたガイド解説で活躍した。

 4月19日に長男護(まもる)ちゃんが誕生。出産を控えた昨年末、クルーズ船運航会社を退職した。船長として復帰の意向を固めたら会社に連絡するつもりだ。

 護ちゃんは、タグボート甲板員の夫雅(まさし)さん(29)に抱かれ、安心した表情で眠っていた。

 2人は国立清水海上技術短期大学校(静岡市)で出会った。雅さんの職場は今年から横浜港。週休2日制で、ほぼ毎日帰宅する。「船の仕事は互いに理解がある」と雅さん。家事や育児は2人でやり繰りする。

 産業や生活の基盤を支える船乗りとしての気概も分かち合う。将来、船員の仕事の素晴らしさを護ちゃんに伝えることにしている。

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