相談支援の結び目に 引きこもり当事者ら運営 全国組織、情報など発信|カナロコ|神奈川新聞ニュース

相談支援の結び目に 引きこもり当事者ら運営 全国組織、情報など発信

ひきこもり当事者と企業経営者らのパネルディスカッションなどが行われたイベント=東京都内

 引きこもりの当事者と経験者が運営し、相談支援を行う団体で構成する全国組織のNPO法人「Node」(ノード)が発足した。当事者による初の全国ネットワークで、当事者の孤立防止に加え、情報発信や相談事業、政策提言などに取り組む。

 ノードは神奈川や東京、北海道、兵庫など全国7都道府県で活動する9団体が集まり、4月に設立。各団体代表が理事を務める。副代表理事で「ひきこもりUX会議」(横浜市)の林恭子さんは「『Node』は英語で結び目という意味。引きこもり当事者や経験者、家族、支援者らの結び目になることを目指したい」と説明。「当事者や経験者の生きづらさを和らげたり、『1人ではない』と分かったりすることにつながれば」と期待する。

 内閣府の2015年の調査によると、15~39歳の引きこもり当事者は約54万1千人(推計)。だが、40歳以上が調査対象に含まれないことなどから、実際には150万人程度と推計する専門家もいる。地方では引きこもりに関する情報が限られ、孤立してしまうことも少なくないという。

 そのため、情報を得る場としてポータルサイト「ひきペディア」を開設。全国の公的な相談窓口や自助グループ、居場所の情報、当事者が発信しているメディアなどを紹介し、内容は随時追加していく。

 また、今月19日には「働くこと」をテーマにした設立記念イベントを都内で開催。ノードの理事と、引きこもり経験者を雇用する経営者らによるパネルディスカッションなどを行い、当事者や支援者ら約200人が参加した。代表理事で「レター・ポスト・フレンド相談ネットワーク」(札幌市)の田中敦さんは「就労をテーマにしたことには参加者からいろいろな意見があった。これからの事業に反映したい」という。

 今後は相談事業や講演、当事者が必要としている支援についての政策提言なども展開。田中さんは「一つの団体ではできなくても、全国的につながることでできることがあるはず。当事者の声を受け止め、考えながら活動することを大事にしたい」と話す。

 「ひきペディア」はhttps://hikipedia.jp/

PR