働き方改革、県内6割未着手 人員余裕なく中小企業で停滞|カナロコ|神奈川新聞ニュース

働き方改革、県内6割未着手 人員余裕なく中小企業で停滞

 長時間労働の是正など喫緊の課題として提唱される働き方改革に、県内の中小企業の約6割が取り組んでいないことが明らかになった。県が経営環境や企業動向の把握を目的に行ったアンケートで判明。「人員に余裕がない」ことなどを理由に規模が小さい企業ほど顕著で、政府が主導し大手企業を中心に官民を挙げた取り組みが進む一方、地域経済では職場環境の改善が停滞している実態が浮き彫りになっている。

 アンケートは資本金3億円以下か従業員300人以下の企業2600社を対象に昨年11月から12月にかけて実施。回答を得た631件(24・3%)のうち、今回新たに項目を設けた働き方改革について「取り組んでいない」と答えた企業は63・5%に上った。

 業種別では卸売業の70・2%、建設業、製造業も7割近くが未着手で、従業員数別で見ると、未着手は5人以下の企業が最も多く、74・3%を数えた。

 その理由としては「人員に余裕がなく取り組むことができない」が41・5%で最多。従業員5~20人の企業では56・3%だった。

 一方、「取り組んでいる」と回答した企業で最も多かった取り組みが「長時間労働の是正」で70・5%。「有給休暇取得の奨励」が33・5%で続いた。

 働き方改革を巡っては、電通の違法残業事件などを契機に抜本的な対策が叫ばれ、政府は今国会の最重要課題と位置付け、関連法案の成立を目指している。経済界からは、先進的な取り組みに対して国や自治体に助成金や補助金などの支援を期待する声も上がる。

 「中小企業では新しい働き方について情報が不足しているということがあるようだ。先行事例を検証し、きっかけをつくっていかないといけない」と黒岩祐治知事。補助金などの支援策は考えていないとしながらも、「他の会社が目指したいと思うモデルをつくれるようなインセンティブの与え方はあるかもしれない」と理解を示した。

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