若年性認知症歌って前向く 「人生楽しんで」路上ライブ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

若年性認知症歌って前向く 「人生楽しんで」路上ライブ

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/05/20 11:25 更新:2018/05/20 11:48
 認知症になっても人生を楽しめることを知ってもらいたいと、若年性認知症の男性がメンバーのデュオ「ヒデ2」と「ひろし&きー坊」の2組による路上ライブが19日、鎌倉市今泉台で行われた。記憶障害など症状が進む中での取り組み。57歳の時に若年性認知症と診断されたヒデ2の近藤英男さん(65)=逗子市=は「下を向かないで人生を楽しんでほしい。下を向いても何も落ちていない」と認知症仲間へのメッセージ送った。

 ヒデ2は2017年、元会社員の近藤さんと「かまくら認知症ネットワーク」代表で介護事業所を運営する稲田秀樹さん(57)で結成。近藤さんは週4日、デイサービスに通う傍ら、体験談の講演やライブ活動で認知症への理解を求める活動も行っている。

 ライブでは、「亜麻色の髪の乙女」など10曲を熱唱。曲の合間には、記憶障害などについてユーモアあふれるトークを繰り広げ会場を沸かせた。近藤さんは「頑張らないで、ただ楽しんでいます。いろいろな場所での出会いに感謝しています」と充実した表情だ。

 ひろし&きー坊は、56歳で発症した元会社員の高井裕さん(66)=横浜市青葉区=が、リハビリのために妻の君子さん(60)と11年に結成した夫婦デュオで、二人とも若いころはプロのミュージシャンを目指したことがある。

 裕さんは、週4回のデイサービスに通う合間を縫って、ライブハウスや高齢者施設などで演奏活動を続けている。「歌を捧げて」など6曲を披露したライブでは、裕さんの甘いボーカルと巧みなギター演奏、君子さんとのハーモニーで聴衆を魅了した。裕さんは「喜んでもらえてうれしい。好きなことをして楽しんでいます」と笑顔を見せた。

 若年性認知症への支援では、介護事業所など福祉資源はまだまだ少ない。ヒデ2の稲田さんは「仲間になって一緒に楽しむことが、その人の心の張りになる」と指摘。地域での多くの人の支援を呼び掛けた。

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