相模川アユ“謎”の急増 過去最多3800万匹 釣り客増加にも期待|カナロコ|神奈川新聞ニュース

相模川アユ“謎”の急増 過去最多3800万匹 釣り客増加にも期待

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/05/02 02:00 更新:2018/05/02 02:00
 相模川をさかのぼる天然アユの遡上(そじょう)数が1999年の調査開始以来、最も多い3800万匹に上っていることが県内水面漁業振興会(山口芳郎理事長)の調査で分かった。これまで最多だった2002年でも約2200万匹で、例年は数百万~1千万匹程度。今シーズンは飛び抜けて多いが、明確な理由は分かっていない。振興会や相模川漁業協同組合連合会(木藤照雄会長)では「多くの釣り客が訪れるのでは」と期待を高めている。

 振興会は1999年から、毎年3月下旬か4~5月下旬、海老名市社家の相模大堰(おおぜき)の魚道を通過するアユの数を調査している。担当者2人が、魚道に来るアユの集団を目視でカウント。今年は4月22日までに累計3835万匹の遡上を確認した。

 過去最多の2002年が2185万匹、次いで04年の1976万匹で、今年はこれらの2倍近い。昨年は1442万匹、16年も1500万匹と多めだったが、それ以前の通常の年は数百万~1千万匹止まりだった。

 遡上が始まった時期も例年より早い。調査開始以前の3月にかなりの数のアユが相模大堰で目撃されており、実際の遡上数はさらに多いのではないかとみられる。

 理由ははっきりとは分からないが、振興会や相模川漁連では「昨年10月の台風21号で相模川の水量が増えて小さな石や砂が流れ落ち、アユが産卵しやすくなったのかもしれない。海に下って育つ段階で天敵のイワシやサバが少なかったのかも」などと推測する。

 ただ、懸念もある。遡上したアユは川底の石のコケを食べるが、1匹のアユで1平方メートル程度の面積が必要という。アユが多ければ十分なコケの量が確保できず、成長が遅く小ぶりになる可能性があるという。

 アユは次々と上流に向かっており、相模川の支流である中津川の才戸橋付近(厚木市下川入)では4月下旬、長さ7~8センチのかわいらしいアユが、高さ40センチほどの小さな堰を上ろうと次々と水面からジャンプする姿が見られた。

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