高齢、障害者対策を強化 県が避難所指針改定|カナロコ|神奈川新聞ニュース

高齢、障害者対策を強化 県が避難所指針改定

 避難所運営や被災者の支援が大きな課題となった熊本地震を踏まえ、県が市町村向けの避難所マニュアル策定指針を改定した。所在把握や支援が難しい車中泊や在宅避難者の対応策を盛り込んだほか、高齢者や障害者などの要配慮者を受け入れる福祉避難所の確保について明記した。

 16日で本震から2年となる熊本地震では、本震2日前の前震でも震度7を観測。度重なる余震の恐怖やプライバシー確保への懸念から小中学校などの公的な避難所が敬遠され、損壊した自宅での「軒先避難」や移動可能な車の中で避難生活を続ける被災者が続出した。状況把握が遅れて支援物資や情報の提供に支障を来し、健康状態の悪化などを招く要因になったと指摘されている。

 改定指針では、こうした「避難所外避難者」の抑制に向け、女性らに配慮した避難所環境への改善や多様な避難所の確保を求める一方、それでも避難所の外にとどまる被災者が出ることを想定し、支援に十分配慮するよう求めた。

 対応策の一例として、避難所外の被災者が物資や情報を求めて避難所に来る際にカードを作成して状況をつかむことが望ましいと提案。自治会による巡回や保健師などの協力も得て、所在確認や健康管理を行う必要もあるとした。

 福祉避難所については、災害対策基本法に基づく避難所として指定することが望ましいと指摘。その確保や運営に専門的な知識が必要なため、高齢者施設や特別支援学校など地域の福祉・医療関係者と密接な連携を図ることとした。また、一般の避難所となる小中学校などでも個室を確保するといった工夫を呼び掛けている。

 県の指針は阪神大震災を受けて1997年に策定され、大きな修正は2度目。県災害対策課は「新たな課題への対応策を盛り込んでいるので、改定の趣旨を踏まえた対応を各市町村にお願いしたい」としている。

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