〈時代の正体〉ヘイト対策遅れに警鐘 人種差別撤廃法訴えシンポ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

〈時代の正体〉ヘイト対策遅れに警鐘 人種差別撤廃法訴えシンポ

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/04/15 04:09 更新:2018/09/25 16:14
人種差別撤廃基本法の必要性を説く登壇者=東京都千代田区の在日本韓国YMCA

人種差別撤廃基本法の必要性を説く登壇者=東京都千代田区の在日本韓国YMCA

【時代の正体取材班=石橋 学】弁護士や研究者らでつくる人権団体「外国人人権法連絡会」は14日、都内でシンポジウムを開き、人種差別撤廃基本法の早期制定を訴えた。在日コリアンの「虐殺宣言」を行った極右政治団体「日本第一党」を引き合いに「国レベルでのヘイトスピーチ対策が遅れ、差別の状況は厳しさを増している」と警鐘を鳴らした。

 日本第一党党首で、在日コリアンの差別を扇動してきた桜井誠氏は3月31日に相模原市内で講演した際、「ヘイトスピーチ解消法と条例を作った人間を必ず木の上からぶら下げる。物理的にやるべきだ」などと発言。在日コリアンや差別撤廃運動に取り組む人々へ危害を加えると予告した。

 同会運営委員の師岡康子弁護士は「マイノリティーへの攻撃というだけでなく、社会全体の右傾化とファシズムに直結する。野放しは危険だ」と問題提起。政治活動を偽装するなど差別主義者の活動が悪化、巧妙化している現状に「理念法である解消法では限界がある。憲章で差別禁止をうたう五輪の開催までに人種差別撤廃基本法を実現させたい」と会の方針を示した。条例制定など自治体のヘイトスピーチ対策、差別撤廃施策を後押ししていくことも確認した。

 参加者を含めたディスカッションでは、共同代表の一人、田中宏・一橋大名誉教授が「下々の心無い人が差別をし、お上がとがめているかのように語られるが、果たしてそうか。高校無償化制度を作り、朝鮮学校を排除し、新しい差別をつくりだしているのは政府だ。お上が差別をしているからこそ深刻だ」と指摘した。...

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