箱根の別荘地、繁忙期は民泊ダメ 県条例で規制|カナロコ|神奈川新聞ニュース

箱根の別荘地、繁忙期は民泊ダメ 県条例で規制

多くの観光客でにぎわう箱根山・大涌谷の園地内=7月

 一般住宅に有料で旅行客らを泊める「民泊」を全国で解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月に施行されるのに合わせ、県は条例を新たに制定し、県管轄の27市町村のうち箱根町の一部で民泊営業を制限する。別荘が多い住宅地で繁忙期の営業を禁止し、住環境の悪化を防ぐ。条例案は開会中の県議会第1回定例会で可決される見通し。管轄外の6保健所設置市では横浜市で営業を制限する条例が既に成立している。

 県や箱根町によると、制限対象は同町内の18地区。いずれの地区も旅館の営業などを禁じる「第1種低層住居専用地域」で、同町が1975年に定めた専用住宅などに用途を限る「特別用途地区」にあたる。同地区は住宅の8割が別荘として利用されている。

 営業禁止期間は、▽3月1日正午~6月1日正午▽8月1日正午~9月1日正午▽10月1日正午~12月1日正午の計6カ月。花見や紅葉、お盆の時期は繁忙期にあたり、県は「騒音などによる生活環境の悪化が予測される」として規制が必要と判断した。

 民泊新法は、増加する訪日外国人の宿泊の受け皿として民泊の普及を促す目的で年間180日を上限として営業を可能にする。一方で、地域事情によって騒音などのトラブルが懸念されるため、都道府県や保健所設置市が独自の条例で営業地域や期間、区域などを制限することを認めている。

 県は条例制定にあたり、横浜、川崎、相模原、横須賀、藤沢、茅ケ崎の6保健所設置市を除く管轄の27市町村に、上乗せ規制が必要かを意見照会。9市町が規制を求めたものの、県は、箱根町以外は「(規制の要望理由が民泊新法の)法令に照らし合理的でない」として見送った。

 横浜市以外の5市では条例制定の動きはなく、民泊新法施行後、横浜、箱根の1市1町の一部を除き、県内のほぼ全域で営業が可能になる。県は「生活環境の悪化があれば、追加の制限もあり得る」ともしている。

PR