〈時代の正体〉大好きな学校に通えた 北綱島支援校で卒業祝う会
- 神奈川新聞|
- 公開:2018/03/06 02:00 更新:2018/11/24 17:38
卒業生は小学部4人、中学部10人、高等部4人。入学からの日々の様子を収めたスライドがスクリーンに映し出され、保護者らが思い出を次々と披露した。
小学部6年の吉田桃さん(12)は重い心臓病を抱え、医療的ケアが欠かせない。就学前には一時的に心停止するなど命の瀬戸際を経験。入学後も入院や在宅療養でほとんど通えない時期があった。
鶴見区から車で送迎している母の恵子さん(40)は、親子ともに体力的に楽ではない通学のことを考えると卒業を控えて感慨もひとしおだ。「娘は何事でもみんなと一緒に取り組むのが大好き。通い続けることができたことこそ一番の思い出」と振り返り、「中学部の修学旅行はディズニーシー。まだ行ったことがないので楽しみ」と新生活への期待を膨らませていた。
中学部3年の福田麗香さん(15)には重度の重複障害があり、たんの吸引や胃ろうなどの医療的ケアが必要だ。日々のケアを担う母の美智代さん(51)は緑内障のため両目の視野の一部が欠けている。心配した両親が九州から自宅近くに転居し、日々の車での登下校を支えてくれている。...