異文化と病を乗り越えて 【ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ】|カナロコ|神奈川新聞ニュース

異文化と病を乗り越えて 【ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ】

 異なる文化や価値観で育った男女が恋に落ち、結婚に至るまでを、実話を基にユーモアたっぷりに描く。病気や家族の反対など問題が山積み。本人たちが共同で脚本を手掛けており、男性は本人役で出演もしている。

 パキスタン生まれで米国シカゴ育ちのクメイル(クメイル・ナンジアニ)=写真右=は、駆け出しのコメディアン。南部出身で白人の大学院生エミリー(ゾーイ・カザン)=同左=と付き合い始める。クメイルの両親は、同郷の女性との見合い結婚しか認めない。逆らえずに見合いを重ねていたクメイルだったが、エミリーに知られて別れてしまう。

 数日後、エミリーが急病で入院したと連絡が入り、クメイルは意識不明の彼女に付き添う。エミリーの両親テリーとベスも駆けつけるが、娘を傷つけたことでクメイルに冷たく接する。

 ところが、気分転換に出掛けたコメディーのライブショーで、舞台に立つクメイルが「ISISへ帰れ」とやじられると、ベスが猛然と抗議。これを機に、3人に温かい交流が生まれる。

 エミリーの回復を願いながら、クメイルは自分が誰と生涯を共にしたいのかに気付く。エミリーはいつ目覚めるのか、二人は復縁できるのか、クメイルは両親を説得できるのか-。

 異文化や宗教への偏見を、笑いに包みながら、見る者に真摯(しんし)に届ける上質さが楽しい。

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