津波「わがこと」に 記録映画17日逗子で上映会|カナロコ|神奈川新聞ニュース

津波「わがこと」に 記録映画17日逗子で上映会

被災した自宅の前で両親やわが子の写真を持つ上野敬幸さん(左)一家(笠井千晶監督提供)

 東日本大震災の津波にさらわれたわが子を捜し続ける福島県南相馬市の一家を追ったドキュメンタリー映画「Life」が17日、逗子文化プラザホール(逗子市逗子)で上映される。一家とともに復興支援のボランティアを続けてきた葉山の女性が「逗子や葉山、鎌倉も津波の被害が予想される。『自分事』と捉えるきっかけに」と企画した。

 南相馬市の沿岸部、萱浜(かいはま)地区の地元消防団員らでつくる団体「福興浜団」は震災後、行方不明者の捜索やがれき撤去に当たってきた。上映会を企画したのは、ボランティアとして福興浜団を手伝う葉山町の長石美紀さん(42)。映画は、同地区に通い続けた元中京テレビ記者の笠井千晶監督が5年半の記録をまとめた。

 「ずーっと、置いてきぼりだ。ここは」。福興浜団の代表上野敬幸さん(45)が冒頭つぶやく。両親と長女(当時8)、長男(同3)が津波に流されたが、原発から22キロに位置するため当初は警察も自衛隊も来ず、自ら捜索した。父親と長男はいまだ行方不明だ。原発事故ばかりが注目され、福島の津波被害は陰に隠れがち。家族を守れなかった悲しみを抱え、再起へ動きだす上野さん一家が描かれる。

 上野さんは全国各地で災害復興支援に参加したり講演したりすると、「被害に遭ってから『こんな災害来るなんて思わなかった』じゃ、だめ」と戒めるという。その姿を見てきた長石さんは「自分の身は自分しか守れない」と訴え、来場を呼び掛ける。

 午後2時開演。上映後、上野さんと笠井監督が対談。チケットは文化プラザなどで販売し大人千円、高校生以下無料。収益は福興浜団へ寄付するほか、会場で支援Tシャツを販売。上映会の協賛も募っている。問い合わせは、長石さんへメール(life.h.z.k@gmail.com)。

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