【減災新聞】〈知る深める〉携帯トイレを備えよう 体調悪化防ぐ効果も|カナロコ|神奈川新聞ニュース

【減災新聞】〈知る深める〉携帯トイレを備えよう 体調悪化防ぐ効果も

講演で携帯トイレの重要性を訴える加藤さん=横浜市民防災センター

 被災後の生活や避難所で大きな問題となるトイレ。断水などで排泄物を流せなくなると汚臭や衛生環境の悪化を招き、我慢すれば健康被害や持病の悪化につながりかねない。こうした事態を防ぐためには、「災害用トイレ(携帯トイレ)を使うしかない」。NPО法人日本トイレ研究所の加藤篤代表理事は、水や食料と並んでトイレの備蓄が不可欠と呼び掛ける。

 1月27日、横浜市神奈川区の市民防災センター。登壇した加藤さんは、災害時に便意を催したら「あなたならどうする」と約150人の来場者に尋ねた。

 (1)(工事現場などにあるタイプの)仮設トイレを待つ(2)我慢する(3)その辺でする(4)水を探す-の四者択一で回答。圧倒的に多かったのは(3)だが、「絶対にしないで」と加藤さん。「臭いだけでなく、感染症が蔓延し、性犯罪も起きる」と理由を説明した。

 (1)に関し、東日本大震災の被災地では、3日以内に仮設トイレが届いたケースは3分の1程度にとどまったと強調。1カ月以上を要したところもあり、「運がよかったら届くと思っていて」。中に手すりがなく、高齢者らが転倒する危険もあるとした。

 (2)については、2004年の新潟県中越地震の調査で、トイレの回数を減らすため水を飲むのを控えたという人が3割以上に上ったとのデータを引用。同地震では、車中泊などの不便な避難生活による「震災関連死」が注目されたが、「亡くなったのはトイレに行かなかった人が多かった」と問題の背景を指摘した。

 (4)も、「水洗トイレで1回に使う水の量は従来型で10~17リットル、節水型でも6~8リットル」と確保の難しさを挙げた。

 「凝固剤や吸水シートで臭いなどを抑える携帯トイレはホームセンターなどで入手できる。必ず備蓄を」と加藤さん。下水管が損傷した状態で水洗トイレを使うと、汚水が詰まったりするため、「地震が起きたらすぐに携帯トイレを便器にかぶせて」と訴えた。

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