演技派俳優が激突 【殺人者の記憶法】|カナロコ|神奈川新聞ニュース

演技派俳優が激突 【殺人者の記憶法】

 アルツハイマー病になった、かつての連続殺人鬼ビョンス(ソル・ギョング)=写真右。新たに起こった殺人事件が刺激となり、「もしかしたら、自分はまた殺人を犯しているのではないか」と記憶が揺らぐ。

 一人娘(キム・ソリョン)に近づいてきた不審な男テジュ(キム・ナムギル)=同左=と目を合わせたビョンスは、テジュもまた殺人鬼だと確信。警官という善の仮面をかぶるテジュと、娘を守ろうとするビョンスの壮絶な闘いが繰り広げられる。

 低い空、風にざわめく竹林。暗い画面は陰鬱(いんうつ)なサスペンス「殺人の追憶」やホラー「4人の食卓」などをほうふつとさせる。ビョンスが犯した過去の犯罪のフラッシュバックが、あいまいな記憶や妄想と相まって、見る者にも混乱を引き起こす。

 ストイックな役作りで「カメレオン俳優」と呼ばれるソルは、10キロ以上の減量を行い、特殊メークなしで見事に老人に化けた。

 反対に14キロも増量して不気味な男を表現したのはナムギル。確かにいつものシャープな顎の線だったら、よく演じる「都会的で孤独な男」のイメージから抜け出せなかったかも。

 視線の動き一つで場面に緊張感をもたらすなど、両者とも見事な演技力で観客を引きつける。終盤の激しく殴り合うアクションシーンはまさに死闘、目が離せない。

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