横浜発着豪華クルーズ 新規客層を開拓|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜発着豪華クルーズ 新規客層を開拓

破格料金で世界一周

横浜港初入港時に、横浜ベイブリッジをくぐるサン・プリンセス。JTBは世界一周クルーズでチャーターする=2010年3月

他の写真を見る
 カクテルグラスをピラミッド状に重ね、上からシャンパンを注ぐ「シャンパンタワー」。横浜港などを発着する98日間の世界一周クルーズを2019年4月から行うJTB(東京都品川区)の都内で開かれた発表会で、チャーターする豪華客船「サン・プリンセス」(7万7441トン)で行われている華やかな演出が披露された。

 米客船大手プリンセス・クルーズが所有する全長261メートルの大型客船。長い航海でも退屈させない豪華な施設や食が充実し、揺れにも強い。JTBの高橋広行社長らが注ぐシャンパンがキラキラと輝く様子は、船上生活の優雅さを示すとともに、船酔いなどの心配を払拭(ふっしょく)するかのようだった。

 同4月10日に横浜を出港、名古屋、神戸に寄港した後、ローマやベニス、ニューヨークなどの主要都市をはじめ20カ国31港を巡る。日本人に人気が高い地中海、カリブ海、さらにアラスカを抜け、スエズ運河、パナマ運河の見所も楽しめる王道のコースだ。

 大人1人当たりの基本料金(2人1室、早期に全額支払った際の割引適用)は窓がない内側のツインで188万円。船内でのチップや寄港地での観光費などは別途必要となるが、1泊換算で約2万円からという価格設定に、クルーズファンの間に衝撃が広がった。

 一流ホテル並みの充実した設備やサービスで上位20%に位置する「プレミアムクラス」での日本発着の世界一周クルーズとしては最も安い。定年退職を迎えたシニア層を中心に高い関心が寄せられる中、横浜駅東口のそごう横浜店内のクルーズ旅行専門店「JTBPTSクルーズラウンジ横浜」など全国のJTB販売店やJTBクルーズ取扱店で、18日から販売が始まった。

 プリンセス・クルーズは13年に横浜港を発着点とするサン・プリンセスのクルーズで日本市場に参入した。日本発着クルーズのパイオニアとして、この5年間で延べ25万人もの乗客が利用し、日本人向けサービスやノウハウを培ってきた。

 JTBの高橋社長は会見で、サン・プリンセスをチャーターした理由について「プレミアム船でありながら類を見ない破格の料金を実現するために選んだ」と明かす。その上で「誰もが憧れる夢で、高根の花というイメージの世界一周クルーズを手が届く旅行にすることで、新たな需要を掘り起こしたい」と力を込めた。

 国土交通省クルーズ振興室の石原洋室長は「日本クルーズ市場にとって、新しい風を起こす、非常にインパクトの大きいニュース。日本のクルーズ市場の裾野を広げる大きなきっかけになる」と注目する。

 プリンセス・クルーズの国際販売担当シニアバイスプレジデントのトレイ・ヒッキーさんは「アジア発着で世界一周クルーズを行うのは当社では初めて。世界で最も美しい港の一つである横浜港から出航できることは大きな喜び。横浜港から日本のクルーズ市場の拡大に大きく寄与したい」と意気込みを語った。

PR