ハス復活へ「水抜き」 大磯の名所「東の池」|カナロコ|神奈川新聞ニュース

ハス復活へ「水抜き」 大磯の名所「東の池」

外来種続々、ヘドロも堆積

70センチのライギョ(左下)やブルーギル、オオクチバス(右下)などの外来生物が捕獲された東の池=大磯町生沢

 一面を覆っていたハスが消え、初夏の風物詩だったハスの花が見られなくなった大磯町にある「東の池」(同町生沢)で17日、池の水を抜き、外来生物の除去やハスの生態調査が行われた。地域住民らが見守る中、堆積したヘドロの状況などを分析。関係者は名所復活へ、期待を寄せている。

 東の池(約4千平方メートル)で、ハスの姿が消え始めたのは3年前。農業用水として池の水を利用・管理している生沢東水利組合(吉川道明組合長)は、町内外から見物客を集めていた名所の変わりように心を痛めていたという。

 今回のかい掘り作業は、水利組合と町が、県の水産技術センター内水面試験場などの協力を得て実施。昨年12月24日に約30年ぶりに水抜きを開始した。吉川組合長は「ハスが咲かず、寂しい気持ちもあった。環境が少しでも良くなれば」と話す。

 水抜きの過程で、外来種である約70センチのライギョを捕獲したほか、この日は同じく外来種に当たる90センチのコイも。ほかにも、オオクチバス(ブラックバス)12匹、ブルーギル270匹、ウシガエルと、そのオタマジャクシ61匹、アメリカザリガニ193匹など特定外来生物が多く見つかった。

 ヘドロに潜り込み、全てを捕獲できなかったものの、20センチほどのミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)もいた。魚類は同試験場が研究資料として持ち帰り、胃の残留物などを調べるという。カメは静岡県内の施設に送られる。

 同試験場の勝呂尚之主任研究員は「食害だけで全てが消えてしまうのは考えにくい。水温が下がって生育が遅れ、食害や病気など要因が複合的に絡み合っていたのでは」と推察。また「外来種は予想以上に生息していた。在来種のフナなどを戻して従来の生態系の復活を目指してほしい」とアドバイスした。

 一方、ハスはほぼ根から腐っている状態で、堆積物の層が厚く、微生物による分解が進んでいないともいう。県の農業技術センターの担当者は「分解されずに残った堆積物からメタンガスなどが発生し、ハスの生育に影響を及ぼしている可能性もある」と指摘。ハスの種の発芽は数年後に始まることもあるといい、「数年かけて作業を繰り返せば、以前のようなハス池の姿に戻ることもあり得る」と定期的な管理の必要性を訴えた。

 水質調査は既に民間の調査会社に提出され、24日にも結論が出る見込み。町は「水利組合と連携し環境改善に努めていきたい」と話した。

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