知ってほしいレッドデータ(1)「絶滅危惧」を示す赤|カナロコ|神奈川新聞ニュース

知ってほしいレッドデータ(1)「絶滅危惧」を示す赤

県立生命の星・地球博物館学芸員 瀬能宏

バインダーの赤い色が印象的な世界最初のレッドデータブック。哺乳類(左)と鳥類(右)の2冊セットだった (写真提供=ジョナサン・アガー教授)

 レッドデータブックは、絶滅の恐れのある生物についての情報を一冊にまとめたもの。神奈川県版は第2版から10年以上がたち、改訂作業の準備が進行中です。本連載では県立生命の星・地球博物館の学芸員がレッドデータの意義や役立て方を紹介します。

 18世紀後半に起こった産業革命は、産業や経済に劇的変化をもたらし、人々は豊かな暮らしを享受した。しかしその一方で活発な人間活動は自然環境を破壊し、少なくない数の生物を絶滅に追いやってきた。

 「人類も地球上の生態系の一員であり、自然環境破壊や生物の絶滅は人類の生存に深刻な影響を及ぼす」-という危機感からであろう、1966年、国際自然保護連合(IUCN)は「レッドデータブック」と題した本を世に出した。絶滅の恐れがある哺乳類と鳥類をまとめたバインダー形式で、新しい情報を追加できるよう種ごとの解説はルーズリーフに印刷された。

 初期の版では絶滅の危惧度を5段階で評価。最も危惧度が高い種(当時は「絶滅寸前」と表記)の解説には赤いシートが使われた。赤いバインダーや書名とともに、赤は絶滅危惧種のシンボルカラーとなった。

 県立生命の星・地球博物館(小田原市)では企画展「レッドデータの生物~知って守ろう神奈川の生き物たち」を2月25日まで開催。問い合わせは電話0465(21)1515。

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