教室に行こう 県立大磯高校(大磯町)|カナロコ|神奈川新聞ニュース

教室に行こう 県立大磯高校(大磯町)

自ら考える実践英語

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/01/08 18:54 更新:2018/01/08 18:54
英語を駆使して説得する練習

英語を駆使して説得する練習

「話す機会と量が増え、 話す力がついてきた」
 「病人がいると聞きました」「私たちは医師と看護師です」

 場面設定は、第2次世界大戦中のユダヤ人収容施設「ゲットー」。英語を駆使して演じる生徒や先生の緊迫した応酬が続いている。これは、県立大磯高校で11月中旬に行われた授業「コミュニケーション英語2」の一場面だ。

 医師らは守衛を説得し、収容されている子どもたちをゲットーの外へ救い出さなくてはならない。教科書に記されているシーンを再現した。生徒たちはユダヤ人の子どもたちを助けるため、一生懸命に英語を活用し、説得を試みている。

 守衛「ゲットーの人間など治療する必要はない」

 守衛を演じる先生から冷ややかな答えが返ってくる。

 生徒「伝染病の研究のためにやってきました」「多くの命を守るために来ました」

 生徒は説得しようとする。

 生徒「収容施設の子どもがチフスにかかっています。放置すると他の人たちにも伝染しますよ」

 守衛「本当か、すぐに診てやってくれ」

 ようやくゲットーに入ることができた。守衛の発言や質問には臨機応変に答えなければならない。今度は、ゲットーから子どもを連れて出なければならないという難題がある。

 生徒「この子の具合が悪いので、病院へ連れて行きたいのです」

 守衛「一人死んだとしてもたいした問題ではない」

 生徒「放っておくと、この子の病気はあなたたちドイツ人にも感染します」

 守衛「それは大変だ。すぐに連れ出してくれ」

 説得に成功した生徒に対して、クラスメートから大きな拍手が送られた。こうした授業では、教科書に登場する人物の心情を想像して迫ると同時に、実践的な英語力を鍛えてくれる。教科書を暗記するだけでは、こうした力はつかない。

 大磯高校の英語の授業は、基本的にすべて英語で行われている。人の考えを理解して要約、説明、発表する力を養っている。授業時間の大半が、こうしたコミュニケーションによる言語活動で占められている。

 生徒たちは「高校に入って、英語を話す機会と量が格段に増え、話す力がついてきた」と語る。英語で説明できないもどかしさを感じる場面は数多くあるが、そうしたもどかしさがさらに生徒を成長させている。

さまざまな教室から、県教育委員会の指導主事や先生らで構成する「学び見守り隊」がリポート

神奈川県教育委員会では、他にも各校の取り組みを「元気な学校づくり通信『はにい』」で紹介。
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f420082/

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR