女子の制服にスラックスも 平塚・太洋中「固定観念から解放」|カナロコ|神奈川新聞ニュース

女子の制服にスラックスも 平塚・太洋中「固定観念から解放」

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/01/08 02:00 更新:2018/06/19 19:37
女子生徒用のスラックスが採用された平塚市立太洋中学校の新年度からの制服

女子生徒用のスラックスが採用された平塚市立太洋中学校の新年度からの制服

 平塚市立太洋中学校(同市高浜台、栗木雄剛校長)は2018年度から制服を一新し、女子ではスカートとスラックスを採用する。どちらかが主ではなく、自由に選べる同列の扱いといい、同市内の公立中学では初めての導入だ。栗木校長は「スカートがメインでないことを示したい。男女らしさはあってもいいが、固定概念から解放してあげてもいいのでは」と、多様性を尊重する風土の醸成に期待を寄せる。

 創立70周年に合わせて制服を新しくするのに当たって、同校は各地の中学や高校で導入が進んでいる女子のスラックスを採用しようと検討してきた。

 背景として、性的少数者の子どもが制服への悩みを抱えているとの話が近隣にあったことを挙げる。生まれつきの性と自覚する性が異なるトランスジェンダーの生徒がスカートを嫌い、不登校になるケースも報告されている。栗木校長は「生徒の名簿でも男女一緒。男女差をつける風潮がないこともあり、制服でも男女差をなくそうと意識した」と話す。

 スラックスは冬場の防寒用として採用される事例もあるが、同校では意識的にスカートと同列にスラックスを位置付けた。将来の生徒となる近くの小学校のPTAも交えて話し合いを進めたが、保護者からも異論はなかったという。

 新入生向けに見本として男子用、女子スカート、同スラックスの3対を常にセットで展示していくのも、同列に扱う表れ。担当する制服メーカーは「女子生徒用のスラックスに、ここまで重きを置いた例は聞いたことがない」と注目している。

 試着した2年生の西澤依里さん(14)は「普段着からズボンをはいているので違和感がなく、スカートより動きやすく歩きやすい。スカートの下にジャージーを着ている子もいるので寒くなくていい」と高評価。同校では約30人が自転車登校をしており「女子生徒の役に立ちそう」とも話した。

 新しい制服のエンブレムは、保全活動を続けるハマヒルガオや学校近くの海や砂浜を青の濃淡を用いて生徒がデザインした。栗木校長は「新しい太洋中をつくっていく気風、生徒自らがつくっていくその象徴になれば」と期待している。

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