防火の志、後世にきょう出初め式|カナロコ|神奈川新聞ニュース

防火の志、後世にきょう出初め式

西消防署、来年開所100年

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2018/01/05 02:00 更新:2018/01/22 20:24
 県内最大のターミナル、横浜駅を管轄する横浜市西消防署が来年で開所100年を迎える。1919年に県の第一消防署として始まり、4年後の関東大震災で庁舎が焼失する苦難を経ながらも、移転することなく防火・防災の拠点であり続けてきた。その足跡を概観する記念誌をまとめ、5日の出初め式で来場者に配布する。

 西消防署は19年9月1日、現在地の西区戸部本町に開所した。同時に産声を上げた第二消防署が現在の中消防署で、第一消防署は神奈川、伊勢佐木の両消防出張所を置き、当時の市北西部を管轄していた。

 開所から丸4年の23年9月1日に起きた関東大震災では、周囲の街並みが焦土と化し、庁舎も焼失。残存した浅間町出張所を仮本署として翌2日に業務を再開し、同年12月に仮設庁舎が完成した。45年5月29日の横浜大空襲でも、複数の出張所が被災する苦難に見舞われた。

 77年竣工(しゅんこう)の現庁舎は3代目。横浜・みなとみらい21(MM21)地区の開発などで管内状況は様変わりしたが、61年に最多の112件に達した区内の年間火災件数は、人口増が続く現在も減少傾向で推移している。

 こうした足跡を振り返る「横浜市西消防署100年のあゆみ」はA4判32ページ。70周年記念誌など過去の資料をひもとき、震災直後の消防隊や昭和初期の消防自動車など往事をしのばせる写真の数々を載せた。併せて掲載した年表には、組織の変遷や主な火災、横浜博覧会(89年)などの大きな出来事を記している。

 また、大正期の横浜全図や震災直後の火災状況図などの貴重な資料もセットにし、郷土の歩みも振り返ることができるようにした。

 「移転や統廃合されずに100周年を迎える消防署は全国で唯一。その大きな節目に向け一層の防火・防災の機運を高めようと、一足先に記念誌をまとめた」と中嶋俊明署長。「歴史を区民にも共有してもらいたい」と、5日午後1時半から市民防災センター(神奈川区沢渡)で開催する消防出初め式で来場者に200部配布する。

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