山下ふ頭再開発足踏み 横浜市、移転交渉が難航|カナロコ|神奈川新聞ニュース

山下ふ頭再開発足踏み 横浜市、移転交渉が難航

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2017/12/25 16:36 更新:2017/12/25 17:19
 横浜臨海部の新たなにぎわい拠点となる山下ふ頭(横浜市中区)を再開発する市の計画が行き詰まっている。先行開発する一部エリアにある倉庫事業者など12社のうち、2社の移転交渉が成立するめどが立っていないためだ。市は移転交渉の状況を見ながら最終的に判断する姿勢を示しており、2020年度の一部エリアの完成を目指す従来の方針が瀬戸際に立っている。

 市は当初、山下公園に隣接し、先行して開発するエリア(約13ヘクタール)で操業していた12社全社と16年度内に移転補償契約の締結を済ませた上で、本年度に再開発を担う民間事業者を公募することにしていた。

 10社は港内の南本牧ふ頭などへの移転がまとまったが、2社の交渉が年度をまたいだことで、市は16年度当初予算に計上した移転補償などの事業費の一部を本年度に繰り越すといった異例の対応をして、年度内の交渉成立を急いできた。

 しかし、交渉中の事業者は神奈川新聞社の取材に対して「市とは話し合いは続けているが、現段階では合意できるような状況でない」と説明。市の担当者は「現段階では20年度に先行エリアが完成するスケジュールに変更はない」とする一方、「交渉が足踏み状態になっている」と苦しい胸の内を明かす。

 その理由について「山下ふ頭の倉庫事業者などは、横浜港に貨物を持ってきてくれるお客さま。横浜港の物流を支え、今後も横浜港で事業を継続したいという意向があることから、移転先の候補を含めて納得いただけるよう説明を重ねている」と強調する。

 山下ふ頭の再開発は「ハーバーリゾートの形成」をうたい、全47ヘクタールに文化芸術やエンターテインメント、宿泊施設などを建設する構想。市は25年ごろに全体を完成させる方針。カジノを含む統合型リゾート施設(IR)の最有力候補地ともいわれる。

 港湾荷役事業者らでつくる横浜港運協会(藤木幸夫会長)は、国内最大級の国際展示場を中核としたMICE(国際会議などの総称)施設が備わったハーバーリゾート開発を提案している。

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