娘が継ぐ100年の伝統 4代目奮闘、新商品考案 鎌倉「和菓子処 茶の子」|カナロコ|神奈川新聞ニュース

娘が継ぐ100年の伝統 4代目奮闘、新商品考案 鎌倉「和菓子処 茶の子」

「和菓子処 茶の子」の松野邦男さん(左)と友美さん=鎌倉市西鎌倉

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 地元で愛され続け、創業100年を迎えた和菓子店が鎌倉の住宅街にある。鎌倉市西鎌倉の「和菓子処 茶の子」。4代目は店始まって以来の女性職人で、家族が力を合わせて伝統の味を守っている。

 1917年に横浜・東神奈川駅前で創業。いまの店主で3代目の松野邦男さん(68)が「自然を感じられる場所でつくりたい」と89年、西鎌倉に店を移した。

 客のほとんどは地元住民で、多い日は100人近く来店する。早朝から店で下準備を始め、午後6時の閉店後も立ち仕事が続く。「創業100年までは続けたいが女性には大変な仕事。(2人の)娘には継がせたくない。自分の代で終わっても仕方ないと思っていた」

 次女の友美さん(29)は休みなく働く両親の姿を見て育った。就職活動をしながらも、「父が作って母が売って、お客さんが喜ぶ。そんなシンプルな形がすてき」と店を継ぐ決心をした。

 就職して雑貨店で販売促進担当を1年経験した後、東京都内の和菓子店でアルバイトをしながら製菓の専門学校へ。3年前に実家へ戻り、全国和菓子協会の「優秀和菓子職」にも認定された。「長年の勘とあんばいが絶妙」と、尊敬する父親の背中を追う。

 創業100年を迎え、友美さんが2種類の記念菓子を考案した。口どけのよい生地に梅酒が香る「玉造(たまつくり)」は、以前あった商品をアレンジして復活。「千代の松」はこしあんなどを砂糖で作った蜜でくるむ松露(しょうろ)と呼ばれる半生菓子で、「また100年続くように」と願いを込めた。

 邦男さんは「昔ながらの品に若者の感性で工夫を加えつつ守ってほしい」と見守り、友美さんは「色鮮やかな上生菓子を軸に、いまの時代に合ったお店をつくっていきたい」と意気込む。

 24~26日に記念祭を実施。どら焼き2種を100円(税込み)で販売し、千円(税込み)以上購入の先着各日200人に紅白まんじゅうをプレゼントする。問い合わせは、同店電話0467(32)7553。駐車場なし。

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