差別「人ごとでない」 世界で女性撮り続け写真家講演|カナロコ|神奈川新聞ニュース

差別「人ごとでない」 世界で女性撮り続け写真家講演

「差別の問題は人ごとではない」と語る林さん=茅ケ崎市役所

 差別や暴力を受けながらも力強く生きる女性たちを撮り続けるフォトジャーナリスト・林典子さん(33)が14日、茅ケ崎市役所で講演した。林さんは世界各地で起きている差別や暴力は「日本で起きている問題にも通じ、決して人ごとではない」と語った。

 川崎市出身の林さんは、大学在学中に西アフリカでの研修を機に、現地の新聞社で報道カメラマンの道を歩み始めた。世界各地で写真を撮る中で、差別や暴力を受ける多くの女性と出会ったという。パキスタンでは夫の暴力で硫酸をかけられ顔を焼かれた女性、キルギスでは誘拐され、強制的に結婚させられた女性を写真に収めた。

 「当初はカメラを向けてはいけないのではと思った」と林さん。だが、彼女たちと一緒に生活を共にし「強く、真っすぐに生きていこうとする女性たちがいる。そのことを知ってもらうために写真を撮るのがジャーナリストの仕事と感じるようになった」と話す。

 昨年に発刊した写真集「ヤズディの祈り」(赤々舎)では、過激派組織「イスラム国」(IS)に迫害されている中東の少数民族ヤズディの姿を記録した。

 トルコ人の親友がヤズディに対する差別発言をしたことがきっかけとなり、3年間取材を続けた。見えてきたのは、差別は社会の空気や意識から生まれるということだ。

 林さんは「中東での激しい戦闘や紛争では、差別意識が利用されている。国内でも在日コリアンへの差別が問題になっているが、根本は同じ。差別は人ごとではない」と語った。

 藤沢、茅ケ崎、寒川の2市1町の広域連携事業の特別企画で、毎年、人権に関する講演会を開催している。

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