聴覚障害者らパレードに初参加 練習に熱|カナロコ|神奈川新聞ニュース

聴覚障害者らパレードに初参加 練習に熱

23、24日秦野たばこ祭

振り付けを練習する市聴覚障害者協会の会員や手話ボランティアら=秦野市本町公民館

 23、24の両日、秦野市内で開かれる秦野たばこ祭のたばこ音頭千人パレードに、市聴覚障害者協会が初めて参加することになった。目抜き通りを踊り歩く千人を超える人たちの列に聴覚障害者が加わり、ボランティアの動きに合わせてリズムを取り、踊りを披露する。「祭は見るだけもので、出演するものではなかった」という会員らは、同祭70回目の節目を祝おうと本番を前に練習を重ねている。

 「干した煙草(たばこ)はぬらしちゃならぬ」「みてくれ秦野のはたらき手」-。13日夜、同市入船町の公民館で同協会の7人が振り付けを練習した。軽快なリズムの音頭は聞き取れないので、指導に来た市レクリエーション協会の会員2人の話を手話通訳が解説し、動作をまねして覚えていく。大山富美子さん(57)は「本番まで毎日練習したい」と意気込んだ。

 秦野のタバコ栽培は明治、大正時代に全盛期を迎え、日本三大タバコ産地の一角として、街の発展を支えた。たばこ祭は戦後の1948年、農家慰労と地域活性化を目的に始まった市内最大のイベントだ。

 だが、これまで一部の障害者にとって、たばこ祭は縁遠い存在だったようだ。大山さんのように毎年、家族で遊びに来ている人もいるが、同協会の原和彦会長(52)はあまり足を運んでいなかった。

 「手話通訳がいないので、ステージで司会が話していることが分からず、楽しめなかった。何かトラブルが起きたときにどうすればよいかと不安も感じていた」という。

 そんな見えない溝を埋めることになった「たばこ音頭」は第3回大会で初登場した。タバコ栽培の誇りと苦労を歌い上げ、雄大な丹沢の山並みをイメージした振り付けで、喫煙を推奨するものではない。今年も24日午後1時半から、1180人が参加し、小田急線秦野駅周辺の1・7キロを踊りながら練り歩く。

 同協会は原会長を筆頭に聴覚障害者14人と手話通訳ボランティアら総勢30人で参加する。大山さんは「これまでは見るだけだった。とても楽しみだ」と喜ぶ。

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