重度障害者の地域移行進まず 県計画達成困難に|カナロコ|神奈川新聞ニュース

重度障害者の地域移行進まず 県計画達成困難に

障害者の地域生活移行の取り組み結果が報告された県審議会=横浜市中区

 障害者が入所施設から街中のグループホーム(GH)やアパートなどに移る「地域生活移行」が、重度者を中心に進んでいない県内の実態が4日、明らかになった。中軽度の障害がある人の移行は一定程度進んだ一方で、施設入所者の重度化が顕著だ。県が障害福祉計画で掲げた2017年度までの移行目標は達成困難な情勢。地域での重度障害者の受け皿づくりや相談支援態勢の充実が不可欠となっている。

 横浜市内で同日開かれた県障害者施策審議会で、地域生活移行の実績や分析が報告された。県は国の指針に沿い、15~17年度の障害福祉計画で13年度末の施設入所者数(5053人)の約11%に当たる535人の移行を目標に掲げているが、残り1年となった16年度末時点で3・8%の193人にとどまる。

 移行した人のうち、中軽度の障害がある人(障害支援区分1~4)は、14年度は全体の64%を占めたが、16年度は41%まで減少。一方で、施設入所者のうち重度の人(区分5、6)の割合は、14年度の79%から16年度には85%まで拡大しており、県は「地域移行が比較的しやすい中軽度の人の移行は一定程度進み、そうした対象者が少なくなっている。今後はより重度者の地域移行を進めていく必要がある」としている。

 移行先はGHが64%、家庭復帰が32%、公営住宅や一般住宅が2%。地域の受け皿はGHが圧倒的に多いものの、審議会で示された地域課題の実態調査結果では「重度障害、医療的ケアに対応可能なGHが不足している」といった受け皿不足を指摘する意見が挙がっていた。委員からも相談支援態勢の充実や地域生活を支える人材の育成を求める声が出ており、ハード、ソフト両面の充実が求められている。

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