大地の記憶 神奈川の地層をはぐ(2)富士山噴火の初日の灰|カナロコ|神奈川新聞ニュース

大地の記憶 神奈川の地層をはぐ(2)富士山噴火の初日の灰

富士山宝永噴火の火山灰層の茅ケ崎のはぎ取り標本。16日間の噴火で約10センチの灰が積もった

 富士山が最後に噴火したのは1707(宝永4)年のことだ。

 この噴火には三つの特徴がある。一つ目は、マグマがすべて火山灰となり、溶岩がまったく流れ出なかったことだ。二つ目は、その火山灰量が富士山として過去最大級であったこと。火山灰は偏西風によって運ばれたため、富士山東方の広い範囲に分布している。三つ目は、降る火山灰の色が途中で変化したこと。特別展では茅ケ崎の標本を展示している。

 火山灰層は全体的に黒色だが、最下部のみが白色だ。白いのは、マグマ中の二酸化ケイ素含有量が多いためで、噴火初日の日中に降った火山灰に相当する。玄武岩の火山である富士山では黒いスコリア質火山灰が主体で、白い軽石質火山灰は極めて珍しい。なお、その日の夜以降は、黒い火山灰の噴火となった。

(県立生命の星・地球博物館 笠間友博)

特別展「地球を『はぎ取る』」が11月5日まで小田原市入生田の県立生命の星・地球博物館で開かれている。貴重な地層のはぎ取り標本など実物約100点が展示される。原則月曜休館。一般720円、学生・20歳未満400円、高校生・65歳以上200円、中学生以下無料。問い合わせは電話0465(21)1515。

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