保護犬育て、一石三鳥 秦野の老人ホーム、セラピー犬に育てる活動|カナロコ|神奈川新聞ニュース

保護犬育て、一石三鳥 秦野の老人ホーム、セラピー犬に育てる活動

犬と遊ぶ小学生や入居者ら=秦野市の老人ホーム「アプル-ル秦野」

 秦野市戸川の介護付き有料老人ホーム「アプルール秦野」が保護犬を引き取り、入所者に癒やしを与えるセラピー犬に育てる活動に取り組んでいる。地域の親子連れを招き、セラピー犬と遊ぶイベントも開き、施設と地域を結ぶ懸け橋の役割も期待している。

 施設で飼育されているのは、いずれもメスで、7歳のミニチュアダックスフントのルルと、生後8カ月の雑種ターチの2頭。ルルはブリーダーの繁殖用に飼育され、病気になって保護された。ターチは野犬だったという。2頭は殺処分ゼロを目指し犬を引き取っている広島県のNPO法人などから譲り受けた。

 施設内にはドッグランを整備し、ドッグトレーナーの資格を持つ職員を採用。6月に2頭を迎え入れ、ドッグランで散歩するなどして、訓練をしている。2頭とも人に慣れているため、入所者と少しずつ触れ合う機会を設けている。万一の事故に対応するため、ペット保険にも加入している。

 「犬と触れ合うことで入居者に元気になってほしい。一緒に散歩することで運動不足の解消になる」と、運営会社のアプルール(藤沢市)は以前からセラピー犬1頭を飼育。他施設との差別化を図ろうと、秦野を含む傘下の7カ所の老人ホームを巡回させていた。ただ、1カ所当たりの訪問頻度は2、3カ月に一度に限られるため、触れ合う機会を増やそうと、自社で育成することにした。

 また、地域住民に開かれた施設にするため、アプルール秦野では6月から地域の子どもたちに犬と遊んでもらう月例イベントも始めた。寂しく食事を取る“孤食”防止も目的に「わんこタッチ食堂」と銘打ち、参加者は食事を入居者と一緒に食べた後、2頭を抱いたり、触ったりできる。

 7月21日に開いた2回目のイベントには小学生と保護者ら13人が参加。市内の小学5年生(11)は「ルルはとても落ち着いていた。お年寄りと交流できてよかった」と話していた。

 同社の取締役運営本部長は「全国の老人ホームで犬を1匹ずつ引き取れば、殺処分をなくすことができる。この取り組みを他の施設にも広げていきたい」と意気込んでいる。

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR