復興の力は「郷土愛」 茅ケ崎で被災地支援活動報告会

講演するNPO法人「底上げ」代表の矢部さん(左)=茅ケ崎市コミュニティホール

 東日本大震災直後から124人の職員を派遣してきた茅ケ崎市の第6回被災地支援活動報告会が5日、市役所分庁舎コミュニティホールで開かれた。職員の報告のほか、宮城県気仙沼市の認定NPO法人「底上げ」代表の矢部寛明さん(33)が、「郷土愛に満ちあふれ、地域で活躍できる人材」の輩出を目指し、若者育成に取り組んで一定の成果を上げていることを紹介した。

 埼玉県出身の矢部さんは震災1週間後、学生時代に自転車で全国を旅した際、無料で泊めてくれた気仙沼のホテルへ、恩返しに支援物資を携え駆けつけた。経営者夫妻は自宅を津波に流されたものの無事で、ホテルは150人の避難所になっていたという。

 支援活動の傍ら、若者が大学を出て地元に戻らない現状を変えるため、2011年に同法人を設立、人材育成に励んだ。「高校生たちがワークショップなどで地域を深く知り、魅力に気づいて好きになると、課題も見えてきて解決に取り組むようになる」。活動に参加した高校生の95%が「いずれ帰郷したい」とアンケートで答えるまでになり、市職員として戻る若者も出てきたという。

 「復興は人づくり」と気づいた行政との連携も2年前から進んだ。「ゼロから1を生み出すような力を持った人材の輩出を目指している。地域全体も若者を育てる意識を向上させることが必要です」と強調した。

 岩手県陸前高田市と宮城県南三陸町に年間を通じて派遣された4人の職員は、造成や区画整理などがようやく整いつつある被災地の状況のほか、人口流出が進む厳しい状況を説明。70人の参加者を前に、被災地のことが伝えられることが少なくなった今の状況に「ぜひ関心を持ち続けてほしい」と訴えた。

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