子への虐待やめよう 寸劇などで感情制御学ぶ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

子への虐待やめよう 寸劇などで感情制御学ぶ

横浜で8月から講座

講座について話す澤谷さん(左)と石田さん =横浜市港南区

 子どもへの暴力・暴言などの虐待がやめられず、苦しむ親のための連続講座「MY TREE ペアレンツ・プログラム」が8月、ウィリング横浜(横浜市港南区)で開講する。同じ状況の母親が集い、自分と向き合い、気持ちを分かち合いながら虐待行動から抜け出す道を探す。

 1回2時間の講座では、前半は親と子に扮(ふん)した講師が演じる寸劇やテキストなどを通じ、体罰が与える影響や感情の制御、自分を大切にすることなどを学ぶ。後半は参加者が経験などを語り合う。全13回の受講で、自分自身をケアし、問題解決力を養って虐待を止めることを目的にする。

 プログラムは日米で暴力防止に関わる専門職養成に携わり、「エンパワメント・センター」(大阪市)を主宰する森田ゆりさんが開発した。本名などプライバシーは明かさず、聞いた話は口外しない。講師や受講者とは会場限りの付き合いになる。虐待予防目的は多いが、虐待当事者向けのプログラムは珍しいという。

 講座を主催するグループ・ナイス代表の澤谷厚子さんは、臨床心理士として多くの親子に関わってきた。「虐待を受けた子どもは児童養護施設などでケアされるが、親に対する手だては何もない」。そう感じていたときにプログラムを知り、研修を受講。県内の乳児院でファミリーソーシャルワーカーをしていた石田久美子さんらと知り合い、東京都内での活動を経て2013年にグループを立ち上げた。

 過去の講座の参加者からは、「人として尊重されなかった痛み」を感じることが多いという。ドメスティックバイオレンスの被害者や、いじめから守られなかった人もいる。「何らかの搾取を受けたり、経済的に厳しかったり。余裕がないことが、弱い子どもへの虐待という形に出てしまう」(石田さん)という。

 これまでの参加者は約60人。「子どもへの愛情や、自分を大切にする気持ちを少しずつ取り戻せるようになった」「最近は子どもに手を上げることが少なくなった。常に『変わりたい』という気持ちを持ち、努力し続けたい」といった感想が寄せられた。澤谷さんは「虐待をやめるには、自分を大切にすることから始まる。ここでは責められることはない。安心して参加してほしい」と話す。

 講座は8月22日から12月12日までの原則毎週火曜日に実施(うち面接が3回)。テキスト、保育含め無料。定員は10人。8月15日締め切り。問い合わせは、同グループ電話080(5450)6335、メールgroupnis2013@gmail.com

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR