よみがえる漁師町の夏 横須賀・長井地区60年振り「大祭」|カナロコ|神奈川新聞ニュース

よみがえる漁師町の夏 横須賀・長井地区60年振り「大祭」

60年ぶりの大祭に向け、真剣な表情でおはやしの練習をする子どもら=横須賀市長井

 横須賀市長井にある熊野神社のみこしが町中を練り歩く「大祭(おおまつり)」が15、16の両日、60年ぶりに行われる。以前から“復活”を切望する声が地域住民から上がっており、節目の年にようやく結実。時を超えて、漁師町の夏の活気がよみがえる。 

 同市長井の番場町内会館には、山車の前で法被姿の男性たちが豪快に笑うモノクロ写真が飾られている。その下には「昭和32年7月 最後の大祭」の文字が添えられる。

 「山車に飾る神武天皇の人形を紙粘土で作ったり、屋形船を造ったり。みんながお祭り気分になっていて、大騒ぎで手伝っていた」。60年前の大祭に参加した長井連合町内会長の原忠さん(81)は当時をそう懐かしむ。

 しかし大祭は、地域でまとまるのが難しくなるなどして翌年以降中止に。夏の神事は行われても、みこしは眠ったままだった。

 祭りの再開を願う地域住民らが、15年ほど前から長井地区の4町内会でみこしを担ぐ祭りを開始。2014年には57年ぶりに熊野神社のみこしを神社の外に出し、近くの長井海の手公園「ソレイユの丘」で練り歩くなど、住民間で熱気が増し、今回の復活につながった。

 本番に向けて、地域住民はみこしを磨く作業や、おはやしの練習など、準備に熱が入る。境内では、地域に伝わる民俗芸能の飴(あめ)屋踊りや市立横須賀総合高校ダンス部の発表なども行われる予定で、祭りムードを盛り上げる。

 60年ぶりの大祭に原さんは「今後は、船に山車を乗せた祭りをやりたい。長井で祭りが発展するといい」と意欲を燃やす。番場町内会副会長の岸和男さん(69)は「地域が団結力を深めて、お互い支えられるきっかけになれば」と話している。

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