「へそ石」愛川産出か アマ化石採集家が調査 古い地層で存在確認|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「へそ石」愛川産出か アマ化石採集家が調査 古い地層で存在確認

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2017/07/09 12:41 更新:2017/07/09 13:58
 化石の一種で中央にくぼみがある「へそ石(鉄丸石)」。相模川流域で調査を続けてきた海老名市杉久保北の濱松喜八郎さん(69)が、愛川町田代の沢が産出地である可能性が高いことを突き止めた。濱松さんは「下流域での発見から4年余、県内でも古い地層で存在を明らかにできた。相模川流域では初めてのこと」と話している。

 濱松さんはアマチュアの化石採集家で2013年1月、地元の海老名市内の相模川の河原でへそ石を発見。どこから流れて来たのかと探究心を持ち、独自に調査を始めた。

 発見場所の相模大橋付近から相模川、中津川を遡上(そじょう)するように探し歩いた。発見個数が多くなった中津川の平山大橋付近で、流入する「道ノ入沢」を産出地候補に絞り込んだ。

 産出地の特定調査は15年1月からスタート。沢沿い約600メートル、経ケ岳登山道の分岐点までの範囲で沢底や崖下など計10地点で20個のへそ石を採集。母岩の表面からへそ石が一部突き出た形状のものも含まれ、産出地に推定したという。

 一帯は2千万~3500万年前の相模湖層群瀬戸層に属する。濱松さんは、今回の調査論文を神奈川地学会が今年5月に発行した会報誌に約2年前の続報として寄稿した。

 へそ石に関する指導をした平塚市博物館学芸員の野崎篤さんは「個人の活動ではあるが、学術的に評価できる内容。寄贈してもらったへそ石も分析した」と話している。15日から同館で開催する夏期特別展「川原の石のメッセージ」で出品する予定という。

 濱松さんは「残念ながらへそ石が含まれているような露頭(地表に露出している部分)は見つけられなかった。斜面の土砂と一緒に道ノ入沢に入り、母岩から分離、転石となって中津川から合流する相模川を経て平塚市内まで総延長約25キロにわたって分布していった過程を解明できた」と成果をまとめた。

◆へそ石 古代に泥質の海底に生息していた生物の巣穴を中心として形成された生痕化石。へその様に見えるくぼみの内部はチューブ状の構造になっており、上下面に貫通した穴も見られる。外観は黒色でくぼみは薄茶色が多い。県内では他に三浦半島で1600万~1400万年前の地層からへそ石が発見されている。

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR