【社説】「共謀罪」採決強行 疑念解消されていない

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2017/05/20 09:13 更新:2017/05/22 14:36
 「共謀罪」(テロ等準備罪)法案が19日、衆院法務委員会において、自民、公明両党などの賛成により強行採決された。

 審議の過程では、金田勝年法相が同法案の必要性についてまともに説明できず、不安に拍車を掛けた。指摘されてきた内心の自由を脅かし、捜査権の乱用につながるとの疑念は解消されないままだ。

 安倍政権はこれまで安全保障法制やいわゆる「カジノ法」など、国民や専門家から強い異論が示された政策を数の力で押し切ってきた。こうした手法が常態化している政治状況は異常である。論を尽くすべき国会で採決を幾度も強行する政権のありようは国民を置き去りにしているに等しく、傲慢(ごうまん)と言わざるを得ない。

 同法案の必要性を巡っては、そもそも入り口の議論からすれ違っている。政府は国際組織犯罪防止条約(パレルモ条約)を結ぶには同法案が必要であり、安倍首相は「条約を締結できなければ、東京五輪を開催できないと言っても過言ではない」とまで述べている。

 しかし、同条約はマフィアなど金銭目的の犯罪が主眼でテロ対策を対象にしてはいない。締結自体も...

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