「生活苦しいやつ声上げろ!」 新宿で大規模デモ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「生活苦しいやつ声上げろ!」 新宿で大規模デモ

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2017/04/15 22:54 更新:2017/08/22 20:32
【時代の正体取材班=田崎 基】最低賃金の引き上げや、貧困と経済格差の拡大、長時間労働の解消を求めている団体「AEQUITAS」(エキタス)が15日、東京・新宿駅周辺で大規模なデモを行った。労働組合や市民団体も行進に加わり、主催者発表で約1500人が参加、「最低賃金上げろ!」の声が休日の繁華街に響いた。

 エキタスの中心メンバーで大学4年生の栗原耕平さんは「いまの理不尽な政治に怒りの声を上げましょう。ここにある怒りの声こそが希望です」とあいさつ。新宿中央公園をスタートした。

 「働き方改革」として政府が推進する残業時間の上限規制について、経団連と連合の労使双方が「月100時間未満」で合意したことにも言及。「月100時間も残業させるな!」「毎日毎晩残業させるな!」と、規制の緩さを批判した。

 エキタスが発足してからおよそ1年半。栗原さんは「この間、政治の劣化は止まるところがない。経済格差はどんどん拡大している。一方で社会はどうか。今日も多くの人が参加した。『やばい』という危機感が広がっているのだろう。つまり社会と政治の乖離(かいり)はかつてないほど広がっているのではないか。路上からの声で、政治を私たちの方へ引き寄せなければいけない」と話した。

 マイクを握った2人のスピーチを全文を紹介する。

分断に抗うために

エキタスメンバー 古賀勇人さん(19)
 アーサー・ビナードという方をご存知でしょうか?
 この方は米国出身の詩人で、日本語の素晴らしい詩や絵本を作成しています。時には沖縄の新基地建設反対の座り込みなどにも参加しています。いわば闘う詩人と言ってもいいでしょう。

 そんなアーサー・ビナードさんの話を、僕は去年の米国大統領選の最中に聞く機会がありました。

 ドナルド・トランプによって繰り返される差別的発言について批判するであろうと思って聞いていました。ところがそこでアーサー・ビナードさんが一番強調したのは「ヒラリーにだけは絶対に入れない」ということでした。

 トランプへの対抗のためにヒラリーがどんなに美辞麗句を並べていても、結局は今に至るまでの格差社会を作ってきた体制の中心に就いていた人物であるということを忘れてはいけない、そう言っていたのです。

 彼女たちが作ってきた格差社会っていうのは、金儲けのためなら、大金持ちのためなら、戦争さえも厭わない。そうした政治でした。

 そのことは、ヒラリー自身がかつて軍事委員会のメンバーであったり、ベトナム戦争時にはあの枯れ葉剤を作って米国政府に納品した会社の一つである「モンサント」の顧問弁護士であったことなどが証明しています。

 結果として、米国大統領選は、自身も大富豪であり、格差社会から恩恵を受けているにもかかわらず、そのような社会に反対であるというポーズをとったドナルド・トランプが勝ちました。しかしながら、その政治は、環境、人権、平和を踏みにじる政治なのです。

 トランプは、苦しむ人々が苦しいのは「移民のせいだ」と言い、「メキシコとの間に壁を作れ!」と言い、苦しむ人々を分断したのです。しかし苦しむ人が苦しむ理由は、大金持ちのためのゆがんだ社会、それが格差拡大の根源です。

 いま格差の拡大はとどまることを知らない。国際NGOオックスファムによると、世界の大富豪トップ8人が、世界の貧しい人々36億人と同じだけの富を所有しているという。これほど格差は拡大しています。

 強い者の意向と利益が、強い者の献金による要望によって優先され、そしてときには政治によって忖度され、さらに拡大されていく。富める者はさらに富み、貧しい者は一層貧しく、不当に搾取され続けていく。そうした政治が行われている。

 ひるがえって、日本はどうでしょうか。「非正規社員の賃金が低いのは自己責任だ」「年金受給者は敵だ」「生活保護受給者は敵だ」とされる。ヘイトスピーチが公然と行われる。そうやって意図的に社会が分断されていっている。

 しかし、やらなければならないことは、その苦しみの本当の根源がなんであるのか、白日に下にさらし、全ての人がそのことを共有することではないでしょうか。

 今回のデモのテーマは「連帯」です。いろんな次元での連帯があるでしょう。手をつなげば必ず実現できる。

 「最低賃金1500円を」と声を上げると、「そんなことをやったら経済が崩壊する」と言い出す人がいる。だが「最低賃金1500円」は、健康で文化的な最低限度の生活を維持するために必要なレベルだ。是非一緒に考え、議論し、実現していこう。


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