「学校司書」効果あり 全モデル校で貸出数増|カナロコ|神奈川新聞ニュース

「学校司書」効果あり 全モデル校で貸出数増

川崎市立小、17年度も7校追加へ

児童や教諭から本についての相談に乗っている学校司書の中村さん=川崎市立三田小学校

 子どもたちの「読書離れ」が叫ばれる中、川崎市立小学校に「学校司書」を配置するモデル事業が効果を上げている。2015年度から順次導入した全14校で本の貸出数が増加。17年度もさらに7校増やす予定で、学校現場からは「児童の本への関心が高まり、授業に使う資料準備の支援などで担任教諭も助かっている」との声が上がっている。

 モデル校の一つ、市立三田小(多摩区)では、30分の休憩時間だけでも80~100人ほどの児童が図書室に集まる。学校司書の中村睦子さん(48)は「あの本はどこ」「ランキングが載っている本が読みたい」といった子どもたちの要望を聞き、一緒に探す。

 さまざまな本に関心を持ってもらうため、「地震」や「いじめ」などテーマ別に並べたり、「○○先生のオススメ本」を紹介したり。教諭からは「ことわざの本を集めてほしい」など、授業で使う資料の相談も受ける。さらに、読み聞かせや貸し出し業務を手伝う図書ボランティアのまとめ役も担う。

 「図書館業務は多岐にわたり、ボランティアだけでは大変。専任司書の配置が多くの学校に広がれば」と中村さん。同校の校長も「顔なじみの司書が一緒に本を選んでくれるので、児童も安心して利用している」と効果を感じている。

 市教育委員会は04年度から、非常勤の巡回型学校司書を配置。現在は各区3人の計21人態勢で小中学校を回っている。改正学校図書館法の成立を受け、15年度から各区のモデル校計7校に専任司書を配置。16年度も7校増やした。モデル事業では1回3時間3千円の報償で年150回配置する。

 市教委の調査によると、16年度から導入したモデル校7校では4~9月の貸出数が配置前の15年度と比べ平均で約1・5倍増加した。15年度から導入した7校の学級担任の約8割が「司書による学習支援があった」と回答。児童へのアンケートでも「本を活用して調べ学習をする」「司書に本の相談をしたことがある」と答えた割合が増加している。

 モデル事業は17年度までだが、市教委は「効果が出ている検証結果を踏まえ、司書の適正な配置を検討していきたい」としている。

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