横浜マリノス中村俊輔退団へ 磐田移籍で経営影響も|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜マリノス中村俊輔退団へ 磐田移籍で経営影響も

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2016/12/30 02:00 更新:2016/12/30 02:38

希代レフティー流出 “横浜の顔”失うマリノス


 サッカーの名門クラブ、J1横浜F・マリノス(横浜M)が誇るレフティーの流出が決定的となった。延べ13年にわたり、チームを支えてきた元日本代表の中村俊輔選手(38)。左足から繰り出すフリーキックの世界的な名手として知られた横浜の顔を失ったクラブはどこに向かうのか。

 29日の天皇杯全日本選手権準決勝の鹿島戦。敗退が決まり、サポーターへのあいさつを終えた背番号10はうつむき加減で大阪市のヤンマースタジアム長居のピッチを後にした。

 「(1年間)フルに戦えず残念。サポーター、クラブに対して申し訳ない」。淡々と今シーズンを振り返ったが、この黒星がただの負けではないことは本人が一番理解していた。

 桐光学園高校3年時に全国高校選手権で準優勝し、大きな期待を受けて入団した1997年から19年。代名詞である利き足の左足からのフリーキックは芸術品とも称され、所属チームだけでなく、日本代表や多くのサポーターに何度も歓喜をもたらしてきた。

 「(日本でプレーするときの)クラブはマリノスしか考えていなかった」。2002年から欧州で8季プレーし、10年に古巣に復帰した際の会見で明かした思いは変わったのか。関係者は、今回の決断と、クラブ側が今オフに進めてきた強化策とは無関係ではないとみている。

 リーグ2連覇を遂げた2004年以降では最低タイとなる年間10位に沈んだリーグ戦終了後の11月。横浜Mは一部選手との対立が表面化していたエリク・モンバエルツ監督(61)の続投を決定。急速な世代交代や長年勤めたクラブ職員の退団も推し進める動きには動揺が広がった。中村選手自身も「ことしはサッカー以外のことでクラブと話す機会がたくさんあった」と語っていた。

 慰留に努め、複数回交渉を重ねてきたクラブ側にとって損失は大きい。国内では横浜M一筋でプレーしてきた中村選手の人気はチーム随一で、営業面での影響は必至とみられる。クラブ関係者は「(俊輔が移籍すれば)営業収入は3分の1くらいは減るのではないか」と漏らす。

 世代交代などのクラブの方針には、横浜Mが14年に資本提携を結び、英イングランドの強豪クラブなどを傘下に置くシティー・フットボール・グループ(CFG)の意向が色濃く反映されているという。ある中堅選手は「マリノスがマリノスじゃなくなった」と声を上げるが、さらなる主力の移籍に拍車が掛かる恐れもある。



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