南スーダンPKO全日報廃棄で改善策 防衛省、自民から要請受け検討

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2016/12/28 10:04 更新:2016/12/28 10:38
  • 無料公開中
【時代の正体取材班=田崎 基】南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣されている陸上自衛隊施設隊が、首都ジュバで大規模な戦闘が起きた7月7~12日にまとめた「日報」を3カ月足らずで廃棄していた問題で、防衛省が日報の管理について適正化に向けた新しいルールを検討していることが27日、分かった。自民党の行政改革推進本部が問題発覚後、防衛省に改善を求めていた。

 同省統合幕僚監部は同日、過去に南スーダンにPKO派遣されてきた施設隊は上級部隊に報告後、全ての日報を廃棄していたことを明らかにした。

 廃棄問題について同省にヒアリングした自民党行政改革推進本部長の河野太郎衆院議員(15区)は、神奈川新聞社の取材に「日報は明らかに重要な『公文書』であって短期間に廃棄していいようなものではない。看過しがたい」と強調。特に「南スーダンへのPKO派遣では今回、駆け付け警護という新たな武器使用任務が付与されている。日報の廃棄はあらぬ疑いをかけられかねない」と指摘した。

 また、事後検証の必要性を踏まえ「適正な期間、管理した後も公文書として保管していく必要がある」と話した。

 南スーダンでは7月8~11日にかけて、政府軍や反政府組織による大規模な戦闘があり、270人以上が死亡、非政府組織(NGO)の施設が襲われ女性職員がレイプされたり、略奪されたりした。

 河野議員は防衛省に対し、この期間の「廃棄したとしている日報」について電子データを復活させて提出するよう求めたという。また、日報内容をまとめた概要書が作成されていることから、この文書についても提出を求めている。

 日報廃棄を巡っては9月、ジャーナリストの布施祐仁さんが、7月の大規模戦闘について日報を情報公開請求したところ、12月2日付で「既に廃棄した」と通知された。

 陸上自衛隊文書管理規則では、PKO業務に関する文書の保存期間基準を「3年」と規定。一方、備考欄に「随時発生し、短期に目的を終えるもの及び1年以上の保存を要しないものの保存期間は、1年未満とすることができる」と例外を記載している。

 防衛省統合幕僚監部は「当該日報は、現地派遣隊が部隊活動状況を上級部隊に報告するために作成されたものであるため、報告を終えた時点で使用目的を達することになり、報告の終了をもって廃棄とした」とし、日報は保存の例外規定に当たると説明してきた。

 一方、与党などから問題点の指摘を受けて「(文書保存の)具体的な適正化について検討中」と話している。

COMMENTS

facebook コメントの表示/非表示

PR