五輪会場の管理巡り内紛 江の島・湘南港|カナロコ|神奈川新聞ニュース

五輪会場の管理巡り内紛 江の島・湘南港

約1200艇が係留、保管されている江の島ヨットハーバー =藤沢市

 2020年東京五輪のセーリング競技が開催される江の島・湘南港(藤沢市)の管理業務を巡り、県が指定管理者「湘南なぎさパーク」の社長の解任手続きを進めていることが25日、分かった。「管理体制に不備があり、利用者の安全が脅かされている」として、27日に開く臨時株主総会で解任させる見通し。異例の人事トラブルで、ヨットの聖地が揺れている。

 県などによると、同社は県や藤沢市などが出資する第三セクターで、06年から湘南港の指定管理者。湘南港には約1200艇のヨットなどが係留、保管され、全日本選手権を中心に年間130回以上の大会が開催されている。

 問題の発端は、同社が荒天時の出艇禁止指導やヨットのレスキュー業務といった現場の安全管理を担う「ハーバーマスター」の男性(62)を今年4月の「人事配置計画」で退任させ、顧問とする方針を示したことだった。同職は9月まで不在が続き、競技団体が男性の復職を求めて署名活動を展開するなど波紋が広がっていた。

 一連の経緯を問題視した県は、職員らに聞き取り調査を実施。その結果、大半が現体制に不安を抱いていると判断、「港の安全管理体制は不十分」と結論付け、安全管理体制の見直しと男性の再任を求めた。

 これに対し、同社社長は「組織を強化して安全確保やサービス向上に万全を期しており、何ら問題は生じていない」などと反論。そのため、県は「筆頭株主として現社長に経営を任せられない」と判断し、11月には黒岩祐治知事名で現社長の取締役解任と新役員2人の選任を議題とする臨時株主総会の招集を請求した。

 同社長は「地方公共団体である県がなぜ、会社の人事に強引に介入するのか。県は行政の透明性を尊重し、県民に対して説明責任を果たすべきだ」と主張。一方、県は「個別人事への介入ではなく、湘南港の安全管理体制を問題にしている。五輪も控えており、安全確保が第一。一刻も早く、事態を収拾したい」と説明している。

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