限界集落活性へ専修大生奮闘|カナロコ|神奈川新聞ニュース

限界集落活性へ専修大生奮闘

新潟県の「限界集落」の活性化に取り組み、本を出版した専修大学経営学部の学生ら

 過疎化で65歳以上が人口の50%以上を占める新潟県の「限界集落」の活性化に、専修大学経営学部(川崎市多摩区東三田)の学生らが奮闘している。米やミョウガなどの農産物をPRするため新商品を企画したり、同市内や横浜の催しなどで販売したりし、2年間の活動を本にまとめた。経営学部の森本祥一准教授とゼミの学生たちは「農業だけで生活できるようになってほしい」と願いながら支援を続ける。

 新潟県南魚沼市の中山間地域にある辻又(つじまた)は、15世帯43人の住人の半数以上が65歳以上の高齢者。ゼミ生は2014年8月から現地調査を始め、これまで約20人が活性化に取り組んできた。

 最初に目をつけたのがお米。「普段食べているものと違い、すごくおいしかった。素材本来の味でお米だけでも十分食べられる」と4年の小平美希さん(21)。辻又産コシヒカリを売り込むブランド戦略を練り、横浜・みなとみらい21地区のマルシェでおにぎりを販売。ミョウガを使ったたまり漬けおにぎりも考案し、ウェブでレシピを公開した。

 ミョウガは、生産量が多い上に「今まで感じたことのないおいしさ」(藤川和紀さん)で、今年はニラの代わりにギョーザに入れた「ミョーザ」を考案。11月の大学の催しで販売すると、30パックが完売した。お米も多摩区民祭で販売したところ、購入希望が同ゼミに寄せられるなど徐々に効果が出ている。

 森本准教授は「集落全体の農業収入は現在300万円程度しかない。これを1千万円くらいにし、農業だけで生活できるようにしたい」と話す。

 学生は当初、インターネットが通じない地域で高齢者と交流することに戸惑ったが、「都会にはないコミュニティーの強さ」(小林祐雅さん)や「人情や野菜の味の濃さ」(森保未果さん)など多彩な魅力を感じているという。

 同ゼミは「より多くの人に辻又を知ってほしい」と、記録の一部を「大学生、限界集落へ行く」(A5判189ページ。1620円)にまとめ、同大出版局=電話03(3263)4230=から刊行した。

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