鶴見事故の悲劇後世に 地域住民が慰霊祭9日、供養塔へ献花 

「国鉄鶴見事故遭難者供養之塔」に立つ持丸さん=横浜市鶴見区

 貨物列車と横須賀線が多重衝突し、161人が死亡、120人が負傷した1963年の国鉄鶴見事故。その現場に立つ被害者の供養塔で、事故が発生した9日に地元住民が慰霊祭を行う。事故から53年。地域でも記憶が薄れていく中、被害者を悼み、悲劇を後世に伝えることが目的だ。

 「国鉄鶴見事故遭難者供養之塔」は、横浜市鶴見区岸谷1丁目にひっそりと立っている。事故の被害者遺族が建てたもので、現在は隣に住む人が、主に草取りや掃除などをしている。

 慰霊祭を計画しているのは、供養塔がある岸谷第四自治会。会長の持丸留久さん(69)は事故当時高校1年生で、「夜中じゅう救急車が走っていた」ことを覚えているという。同自治会の眞生田(まみうだ)一昭さん(74)は、被害者の救助に手を貸した。「4人一組で、道路にけが人を運び出した。明るくなってから自分の服を見たら血だらけになっていた」と振り返る。事故は地元にも大きな衝撃だった。

 事故後の数年間は、自治会関係者が事故が起きた日に供養塔にお参りしていたという。だが、いつの間にか途絶えてしまった。住民の入れ替わりもあり、今は鶴見事故の現場だということを知る人も少なくなっている。「このままでは、ただ供養塔があるというだけになってしまう。被害者の供養と併せて、こういう悲劇があったことを子や孫に伝えることが地元の役割」(持丸さん)と慰霊祭を行うことにした。

 慰霊祭は誰でも参加でき、集まった人で献花を行う。これを機に、毎年開いていく予定だ。持丸さんは「遺族の方や、鶴見事故のことを覚えている方にも来てもらえれば」と話す。

 慰霊祭は9日午前9時半から。問い合わせは、持丸さん電話045(573)5031。

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