金沢沖バラバラ強殺事件初公判へ、「無期か死刑」判断重く/横浜地裁|カナロコ|神奈川新聞ニュース

金沢沖バラバラ強殺事件初公判へ、「無期か死刑」判断重く/横浜地裁

男性2人を殺害、遺体を切断して捨てたとして強盗殺人罪などに問われ、検察側の死刑求刑が予想される住所不定、無職池田容之被告(32)の裁判員裁判初公判が11月1日、横浜地裁で開かれる。強盗殺人罪は、法定刑が原則として「無期懲役か死刑」と定められているが、公判前整理手続きで弁護側は自首による刑の減軽を主張。裁判員は10日間の公判や評議を通じて量刑を判断する。初公判に先立ち、29日に同地裁で選任手続きがあり、6人の裁判員が選ばれた。

県内の裁判員裁判で、強盗殺人罪の審理は初。最高裁によると、8月末までに全国の地裁で判決のあった同罪の被告26人のうち13人が無期懲役で、それ以外は情状酌量を認めて有期懲役となり、死刑判決はない。殺された被害者が2人の裁判員裁判では、検察の対応が分かれる。耳かき店員ら2人殺害事件の東京地裁審理では、検察側が25日に裁判員制度導入後では初めて死刑を求刑。一方、鳥取地裁と仙台地裁の2件では、いずれも被告は強盗殺人罪に問われたが、有利な事情を考慮して無期懲役を求刑(判決は求刑通り)した。

関係者によると、池田被告は起訴内容を争わない方針で、公判前整理手続きで争点は量刑に絞られている。被告は密輸事件で福島県警に逮捕後、強盗殺人、死体損壊、死体遺棄などの事件を打ち明けており「自首は刑の減軽が可能」とする刑法に基づき、弁護側は刑の減軽を求めるという。

一連の男性2人殺害事件では、近藤剛郎容疑者(強盗殺人容疑などで国際手配中)ら共犯者8人のうち、未逮捕の近藤容疑者と公判前の南部宇宙被告(28)を除く6人に判決が出ており、5人が確定。

起訴状や共犯者の公判資料によると、池田被告は昨年6月、マージャン店経営トラブルをめぐり、前経営者の近藤容疑者から依頼され、当時の経営者ら男性2人を千葉県内のホテルに監禁。約1340万円を奪って殺害し、切断した遺体を横浜市金沢区沖の東京湾などに遺棄した、としている。

29日の選任手続きでは、裁判員6人と補充裁判員6人が決まった。選任手続きには、地裁が手続き参加を求めた裁判員候補者75人の93%に当たる70人が出席した。

手続きは非公開で、昼休みを含めて約6時間かかった。参加者によると、2人が殺害され、遺体が切断された事件の内容を地裁職員が説明。裁判員に選ばれなかった横浜市中区の主婦(66)は「罪名がモニターに映し出され、死刑を判断する可能性があると感じた。重すぎる事件。手続きの待ち時間で『辞退したい』と言っている人もいた」と会場の様子を明かした。

地裁は当初、180人を候補者選定。選任手続きを含めると11日間の長期日程を考慮したとみられる。事前に93人、29日の選任手続きで15人の辞退が許可され、辞退率は60%で、7月末までの全国平均の51%を上回った。

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