横浜沖バラバラ強殺:裁判員裁判で初の死刑判決、「執拗で残虐」/横浜地裁|カナロコ|神奈川新聞ニュース

横浜沖バラバラ強殺:裁判員裁判で初の死刑判決、「執拗で残虐」/横浜地裁

男性2人を殺害、切断遺体を遺棄したとして強盗殺人罪などに問われた住所不定、無職池田容之被告(32)の裁判員裁判の判決で、横浜地裁(朝山芳史裁判長)は16日、求刑通り死刑を言い渡した。昨年5月の裁判員制度導入後、死刑判決は全国で初めて。死刑求刑は、無期懲役判決が確定した耳かき店店員ら2人殺害事件(東京地裁)に続き2例目だった。

朝山裁判長は判決後、「被告は公判で『いかなる判決も受け入れる』と述べたが、重大な結論なので、慎重に判断すべきと考える。控訴することを勧めたい」と異例の説諭をした。

朝山裁判長は「最高裁判決が示した永山基準をよりどころにして(死刑選択を)検討した」と述べた上で、「被告に酌むべき事情を最大限考慮しても死刑は回避できない」と結論付けた。

「反省や動機で死刑判決をためらう理由がある」とした弁護側主張については、「被告は、謝罪の意を表するなど公判当初と比べ内面の変化はうかがえる。しかし、失っていた人間性を回復したにすぎず、遺族の苦痛を和らげるものではない」とした。

動機については「覚せい剤密売の利権を得ようと殺害し、極めて利欲性が強い」と指摘。生きたまま被害者の首を電動切断機で切った殺害状況は、「想像し得る殺害方法でも最も残虐な部類。被害者の肉体的、精神的苦痛は想像を絶する」と述べた。被害者2人の遺族は意見陳述や傍聴で公判に臨んだが、判決は「遺族の悲しみや怒りは事件から約1年5カ月後でも極めて深刻」とした。

また、池田被告が覚せい剤密輸事件で逮捕後、2人殺害を自白したとして弁護側は刑の減軽を訴えたが、朝山裁判長は「犯行直後に後悔から警察に出頭した場合ではなく、過大に評価できない」とした。

判決によると、被告は昨年6月、共犯者の近藤剛郎容疑者(26)=強盗殺人容疑などで国際手配中=らと共謀し、マージャン店経営者ら男性2人を千葉県内のホテルで監禁、約1340万円を奪って殺害し、切断遺体を横浜市金沢区沖の東京湾などに遺棄した。

事件を二つに分け、覚せい剤密輸などを審理した前半の裁判員裁判で、被告は10月14日に有罪の部分判決を受けていた。

◆永山基準

4人射殺事件の永山則夫元死刑囚(1997年に執行)に対する判決で、最高裁が83年7月に示した死刑選択基準。(1)事件の性質(2)動機(3)犯行態様=特に殺害方法の執拗(しつよう)性・残虐性=(4)結果の重大性=特に被害者数=(5)遺族の被害感情(6)社会的影響(7)被告の年齢(8)前科(9)犯行後の情状―を総合考慮した上で、刑事責任が誠に重大で、罪と罰の均衡や犯罪予防の点からも極刑がやむを得ない場合に死刑選択が許される、とした。

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