【社告】神奈川新聞花火大会休止のお知らせ|カナロコ|神奈川新聞ニュース

【社告】神奈川新聞花火大会休止のお知らせ


 

「神奈川新聞花火大会」を愛してくださった皆様へ



 「神奈川新聞花火大会」は8月2日に実施し、無事終了することができました。1986年に横浜市中区の山下公園前面海上を舞台に始めた当花火大会は、1995年の第10回大会から、同市西区のみなとみらい地区に舞台を移し、31回を重ねてまいりました。しかし、安全上の問題から、今後の実施が難しくなり、これまでの方式による花火大会の開催は当分の間、お休みをさせていただきます。

 長年にわたって県民読者の皆様のご支援で開催してきましたが、「安全・安心」な運営には代えられないためです。これまでご協力をいただきました関係者の皆様に心より感謝いたします。

 振り返ればこの間、さまざまなことがありました。打ち上げ直前ににわか雨に降られたこともありました。雲が低くたれこめ、せっかくの花火が雲の上で開いた年もありました。不幸な事故が起きてしまった年もありました。風が吹かずに煙に包まれてしまった年も、逆に風が強すぎて開催が危ぶまれた年もありました。また、私たち主催者自身が驚くほどきれいに上がった年もありました。気がつけば、全国屈指の大会の一つと言われるまでになりました。もちろん、みなとみらいのきれいな夜景、ベイブリッジなどの港のロケーションも加味された結果でもあるでしょう。

 しかし、当花火大会のあり方を抜本的に再検討する時期が来てしまいました。前述の通り、日本の人気の花火大会の一つに数えられるまでに成長したことで、観覧者数は増加傾向にあります。首都圏の花火大会がとりやめになったり、規模が縮小されたりしたことも観覧者増加の一因となっているようです。主催者としては、当花火大会が皆様に期待される夏の催事に成長したことは大変喜ばしいことですが、メイン会場のみなとみらい・新港地区の開発が進み、住民の増加、空き地の大幅な減少が進んでいることも事実です。

 空き地の減少は、花火観覧に来られた皆様が安全に花火を観覧していただける場所の確保ができなくなる大きな要因で、その結果、街の安全を保つために必要な道路に観覧者があふれ、座り込み観覧が発生し、この地域で生活する住民の緊急を要する事案が発生した時に、警察・消防などが迅速に対応できない状態を招いております。この数年来、安全対策を共に検討する神奈川県警察をはじめとする安全対策に努める各所から大きな問題として指摘されてきました。

 今回の第31回大会は、昨年9月から、神奈川県警察や施設管理者と「安全・安心」を第一の目的に観覧エリア確保について協議を重ね、「流入抑制」などの安全対策を施し、実施しました。みなとみらい駅、桜木町駅など混雑が予想される駅に集中しないよう、周辺駅からの行き帰りを促し、観覧エリアとして山下公園への誘導も呼びかけました。皆様のご協力のお陰で、花火大会当日は、大きな事故も起きず、無事に終了できたことは、冒頭にお伝えした通りです。

 しかし残念ながら、一部の観覧者が道路に座り込んだり立ち入り禁止区域に侵入したりするなど、安全管理上の課題を残してしまいました。主催者として、今回の花火大会の結果を重く受け止め、関係各所からの声を参考に検討した結果、また、今後みなとみらい地区の開発がますます進むことから、今後の開催の可否について上記のように判断しました。

 神奈川新聞花火大会に期待していただいていた皆様の思いを、新たな催しにつなげられるよう検討していきたいと考えております。

 次にまたお会いできることを楽しみにしております。

  神奈川新聞社 代表取締役社長
  神奈川新聞花火大会実行委員会会長 並木 裕之

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