水源探せ、大冒険 「海遍路」山に寄り道|カナロコ|神奈川新聞ニュース

水源探せ、大冒険 「海遍路」山に寄り道

逗子市を流れる田越川の源流の一つを登り詰める参加者ら=逗子市桜山

 「海遍路・神奈川」と銘打ち県内全沿岸をカヤックで航海中の海洋冒険家、八幡暁さん(41)が22日、地元の逗子市で、地域の子どもや大人たちと「水源を探すフィールドワーク」を開き、親子連れなど約80人が参加した。午後はシンポジウムを開催し、環境省の審議官らが基調講演した。

 水源を探す意味について八幡さんは「水は日常生活で欠かせないものの一つ。だが身近な水源をまったく知らない。たどってみることで発見がある」と狙いを明かす。

 逗子海岸に注ぎ込む田越川をカヌーで1キロほどさかのぼり上陸。暗渠(あんきょ)部分の地上を歩き山へ。沢をたどり、急斜面を登高すると、ぽたぽたと水が流れ出ている「源流」にたどり着いた。

 途中、「もう帰りたい」とぐずったり、泣きだしたりした男の子もいたものの、大人も子どもも互いに手を取り合いながら全行程を終えた。4歳の女の子は「怖かったけど楽しかった」と笑顔。斜面を器用によじ登っていた男の子は「木の根っこを握ったらうまく上がれた!」と胸を張った。

 逗子開成中高徳間記念ホール(同市新宿)で行われたシンポジウムには、環境省の中井徳太郎大臣官房審議官が登壇。「森・里・川・海の循環が生み出す恵みの中に日常生活のすべてがある。この恵みの価値を見直していかなければいけない」と指摘。地球温暖化や経済・社会の問題を解決するためには「社会構造の改革が欠かせない」とする環境省が2月にまとめた提言を紹介した。

 海洋学に詳しい内野加奈子さんや「海のようちえん」主宰の小野寺愛さん=逗子市=も講演。同市の平井竜一市長もパネルディスカッションに参加した。

 八幡さんは「私たちの地域、足元の自然がどうなっているか見つめ直し、私たちは何ができるのか、考えてきたい」と話していた。

 小田原から始まった海遍路・神奈川は23日に逗子市を出航後、葉山、油壺(三浦市)、横須賀市、金沢八景(横浜市)などを巡り、28日の多摩川河口を目指す。

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