ピックアップ・プレーヤー(3) 熊原健人・投手|カナロコ|神奈川新聞ニュース

ピックアップ・プレーヤー(3) 熊原健人・投手

けがの功名で球速増す

イースタン・リーグの楽天戦で150キロ台を連発した横浜DeNAのルーキー熊原 =4月19日、横浜

 中継ぎ陣の乱調により1日の阪神戦(甲子園)で手痛い黒星を喫した横浜DeNAだが、ブルペンにはプロ初登板を腕をぶして待つ豪腕ルーキーがいる。

 ドラフト2位の熊原健人投手(22)。3月に右脇腹痛で2軍に降格していたが、イースタン・リーグでリリーフとして11回1失点、防御率0・82の好成績を残し、4月29日に出場選手登録されて現在も1軍に帯同している。

 魅力はストレートに尽きる。同19日に1軍戦のナイターを控えた横浜スタジアムで行われたイースタン・リーグの楽天戦で、右腕は自慢の速球で観客席をどよめかせた。

 ラミレス監督が見守る中、この日最速となる153キロを1度、152キロを5度も計測。「状態、感覚はすごくいい」と手応えを感じていた。

 仙台大時代にマークした最速152キロは「年に何回か出るくらい」だったというが、故障明けからコンスタントに150キロ台を連発。3月27日の日本ハム戦(鎌ケ谷)では自己最速となる154キロをマークした。

 まさに「けがの功名」だった。

 球団トレーナーの分析によると、股関節の硬さが投球動作時に脇腹に負担を掛けていたことが故障の原因だったという。

 「痛いのが嫌いで、学生時代からストレッチは避けていたんです…」とばつの悪そうなルーキーは考えを改め、「痛みは我慢。今ではストレッチが友達」と言うほど時間を見つけては柔軟体操に専念してきた。結果、「上半身と下半身が連動するように」なり、球速がアップした。

 1カ月前に新調したグラブにはつなぐという意味を込めて「繋」の一字を刺しゅうにして刻んだ。「先発なら中継ぎ、中継ぎなら次のリリーフにゼロでつなげる」という思いからだ。

 同期入団で同じ大卒の1位今永と3位柴田、社会人出身の4位戸柱と7位野川は1軍で経験を積んでいる。昨秋のドラフトで指名された最後の即戦力選手は誓う。「一日でも早く、一試合でも多く、1軍でゼロに抑えたい」。低迷するチームの起爆剤となる。

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