ロープウェイ大涌谷まで再開 黒たまご製造も箱根町許可|カナロコ|神奈川新聞ニュース

ロープウェイ大涌谷まで再開 黒たまご製造も箱根町許可

  • 神奈川新聞|
  • 公開:2016/04/16 12:34 更新:2016/04/16 15:37
 箱根町は15日、箱根山・大涌谷周辺の火山ガスの影響で一部区間(桃源台-姥子駅間)でのみ運行している箱根ロープウェイについて、大涌谷駅までの区間延長を許可すると発表した。これを受け、同社は23日から延長運行を予定。また奥箱根観光が大涌谷で製造・販売する黒たまごについても、町は製造の再開を認めるとした。

 15日に開かれた箱根山火山防災協議会の幹事会などの意見を踏まえ、町が発表した。

 延長を要望していた箱根ロープウェイは安全対策として、▽すべての駅舎に救護室を設置する▽ゴンドラ内に酸素ボンベなどを入れた救急箱を用意する▽口や鼻を覆うことができるウェットおしぼりを乗客に配布する-などを提案。幹事会などは「運行区間の延長は可能」と結論づけた。

 運行延長で観光客は大涌谷駅まで乗車できるが、駅舎の外には出られない。折り返しのゴンドラに乗り換えるまでの数分間、駅舎から噴煙地などを眺めることができるという。駅舎やゴンドラ内の二酸化硫黄の濃度が高くなった場合は運転を取りやめる。

 一方、黒たまごは製造場所が警戒区域内にあったため、奥箱根観光は昨年5月以降、製造を中止していた。町は作業員が(1)ガス検知器を持つ(2)ヘルメットをかぶる(3)ガスマスクを携行する-などを条件に、製造の再開を認める。

 これを受け、同社は所有・経営する旅館を土産物店にリニューアルし、黒たまごの販売を28日から再開すると発表した。


箱根ロープウェイ“空中散歩”延長へ 関係者ら喜びの声


 箱根ロープウェイの大涌谷駅までの運行延長が事実上、決まった。大涌谷園地は「年間約300万人の観光客が利用する、箱根観光の一大拠点」(箱根町・山口昇士町長)だけに、駅舎内のみに立ち入りが制限されるとはいえ、大涌谷まで“空中散歩”が楽しめることに関係者や観光客からは喜びの声が上がった。

 「ゴールデンウイークの時期に、大涌谷までご案内できることはうれしい」。黒岩祐治知事や山口町長と会見に臨んだ箱根ロープウェイの齋藤康弘社長は、安堵(あんど)の表情を見せた。

 現在、区間運行している桃源台-姥子間の乗客数は1日平均約3千人。全線開通していたピーク時の3分の1まで減った。大涌谷駅までの区間延長で「倍増の5千~6千人」を見込んでおり、「輸送の安全確保を目指し、これから本格的に準備したい」と意気込んだ。

 山口町長も「これからの箱根観光にとって大きな一歩だ」と歓迎し、黒岩知事も「どのような形であれ、再び大涌谷まで行けるのは感慨深い」と喜んだ。

 延長される姥子-大涌谷間は「富士山を望む絶景ポイント」(黒岩知事)。桃源台駅を訪れていた東京都港区の会社員木津奈々子さん(40)は「ゴンドラから見た富士山の景色が印象に残っている。また車窓からその景色を楽しめるようになるのはうれしい」と早くも延長運行に思いをはせていた。

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