情熱の絵筆、南国と絆 藤沢の高校生がマダガスカル“公認”に|カナロコ|神奈川新聞ニュース

情熱の絵筆、南国と絆 藤沢の高校生がマダガスカル“公認”に

大使館の公式証書を手にする三本木海人さん(左)と寄贈された絵を手にするセデラ観光文化担当官=東京都内のマダガスカル大使館

 藤沢市に住む自閉症の男子高校生が、アフリカの島国マダガスカルの“公認アーティスト”として活動することになった。男子生徒の絵を一目見た大使館関係者が母国の雄大な自然と作風がマッチすると評価。才能を認定する大使館の公式証書を授与した。男子生徒は今後、同国の自然や動植物を題材に作品を描き、大使館が行う日本でのPRイベントに出展する。

 マダガスカルのPRに一肌脱ぐのは、県立藤沢養護学校3年の三本木海人さん(17)。3歳のころから絵や立体作品の制作を続け、3年前から定期的に個展も開くようになった。生物や自然、環境をテーマとする作品を多く手掛け、とりわけ絶滅(危惧)種への思い入れが深い。

 大胆な色使いと力感あふれる作風が特徴で、描かれる動植物もどこかユニークだ。これまでの芸術活動でマダガスカルとの接点はなかったが、三本木さんの独特のセンスに強く引かれた鎌倉市の会社員武田計良さん(41)との出会いが転機となった。

 2月中旬のイベントで作品を目にした武田さんは「マダガスカルのイメージにぴったり」と直感。すぐさま旧知である同大使館のランジアンジャフィ・セデラ観光文化担当官に、三本木さんを紹介することを思い付いた。

 日本でマダガスカルのPRに努めてきたセデラ担当官は、武田さんから話を聞いて三本木さんの絵を直接見てみたいと熱望。国連の定めた「世界自閉症啓発デー」に当たる4月2日、東京都内の同大使館で初めての対面が実現した。

 三本木さんはこの日のために、同国のシンボルとも言えるバオバブの木やワオキツネザル、アイアイなどの動植物の絵を描いてきて寄贈した。「すばらしい」と連呼したセデラ担当官は、作品を大使館内の目立つところに飾ると約束。今後も三本木さんの作品をマダガスカルのPRに役立てたいと打診した。

 「彼の絵は、マダガスカル特有の自然や雰囲気をよく捉えている。描かれている生き物も生命力にあふれて心に響いてくる」とセデラ担当官。まずはマダガスカルの独立記念日(6月26日)に合わせたイベントへの出展が可能かどうか、検討していくとした。

 三本木さんは「マダガスカルの貴重な自然を保護してほしくて、今回の絵を描いた。僕もがんばって協力していきたい。次はシーラカンスとマダガスカルの海を描きたい」と構想を語った。

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