津波そのとき~千葉・旭市はいま〈5〉 心の奥から言葉を|カナロコ|神奈川新聞ニュース

津波そのとき~千葉・旭市はいま〈5〉 心の奥から言葉を

 千葉県旭市役所に近い文化会館は、幅広い世代の人であふれかえっていた。郷土の詩人、高橋順子(71)の講演会。2月27日、東日本大震災から5年の節目が近づいていた。

 詩集「海へ」を2014年夏にまとめた高橋は、震災後最初に書いた詩を読み上げる。題は「津波はまっすぐ来た」。故郷・飯岡の苦難や津波にのまれた級友への思いを体裁を気にせずまとめていた。

 「九十九里浜には津波は来ない 開けているから来ないと人々は言っていた 私があのまちにいたら私も逃げ遅れたかもしれない いまにして思うのだ 浜が入り組んでいたら波の勢いは強まるだろうけれど 浜が開けていてもそれでもって波の勢いを弱めることはないのだと 浜が弓なりに広がっていてもそれでもって津波の力が分散することはないのだと 津波はまっすぐ来ただけなのだ」

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