【動画】鎌倉大仏クリーニング作業
- 神奈川新聞|
- 公開:2016/02/16 16:32 更新:2016/02/16 18:33
洗浄は今月10日以降に頭部から始まり、腰から下の部分の作業が公開された。東京文化財研究所の専門家と高徳院の職員ら9人が、洗剤をブラシやはけに染み込ませて丁寧に表面をこすった後、高圧水で洗い流した。土ぼこりや潮などの汚れが浮き上がって濁った水を、台座下へ流したり吸い取ったりして乾燥させた。
同研究所の森井順之主任研究員は「工事は順調に進んでいる。これまでの損傷調査や金属分析から、除去が必要な深刻なさびは見つかっていない。良い状態で残っている」と話した。
今後は、表面や内部の30カ所以上に付着したガムを溶剤で溶かして取り除くほか、1959年から行われた「昭和の大修理」で設置された免震装置の効果も確認する。3月1日に大仏を覆う足場とシートを解体し、11日から通常の拝観を再開する予定。

大仏の表面に付着した潮や汚れなどを丹念に取り除く研究員ら=鎌倉・高徳院